臨床検査技師の仕事がつらいと感じたときは、「自分が向いていない」とすぐに結論を出すのではなく、何が負担になっているのかを分けて考えることが大切です。
業務量、勤務時間、人間関係、教育環境、担当業務への不安、給与や評価など、つらさの原因は一つとは限りません。
また、「仕事そのものがつらい」のか、「今の職場や働き方が合っていない」のか、「特定の業務がうまくできず負担になっている」のかによっても、考えたい対応は変わります。
この記事では、臨床検査技師の仕事がつらいときに整理したいポイントと、実技への不安がある場合の学び方について解説します。
「このまま続けていいのかわからない」
「仕事に行くのがしんどい」
「辞めたいけれど、その後のことも不安」
そんなふうに感じることもあると思います。
臨床検査技師の仕事には、検体検査、生理機能検査、採血、健診、超音波検査、機器管理など、さまざまな業務があります。
まずは「臨床検査技師がつらい」とまとめず、今の自分にとって何が負担なのかを一つずつ見ていきましょう。
仕事がつらい理由を、仕事内容と職場環境に分けて考える
同じ臨床検査技師でも、勤務先や配属先によって仕事内容や働き方は大きく異なります。
現在感じているつらさが、職種そのものではなく、今の環境から生じている場合もあります。
業務量や勤務時間が負担になっている
検査件数が多い、複数業務を兼務している、当直や残業が続いているなど、単純に仕事量が負担になっていることがあります。
この場合は、「自分の能力が足りない」と考える前に、業務量や勤務体制そのものを見直す必要があります。
人間関係や相談しにくさが負担になっている
分からないことを聞きにくい、必要な情報共有が少ない、相談できる人がいない環境では、同じ仕事内容でも負担を感じやすくなります。
仕事内容が嫌なのか、現在の人間関係や職場環境がつらいのかは分けて考えてみましょう。
十分に教えてもらえないことが不安につながっている
採血や生理機能検査、エコーなどの実技では、実際に手を動かして練習する機会が必要です。
しかし職場によっては、指導者が忙しかったり、十分にプローブを持つ時間がなかったりすることもあります。
その状態で「できない」と感じているのであれば、技術だけでなく、これまでどの程度練習できる環境があったのかも考えてみてください。
仕事がつらいときに整理したいこと
- 業務量や勤務時間が負担なのか
- 人間関係や相談しにくさが負担なのか
- 担当業務そのものに不安があるのか
- 十分な教育や練習機会があるか
- 給与や評価に納得できているか
- 今の働き方を続けることが難しいのか
残る・調整する・環境を変える・休むという選択肢もある
仕事がつらいとき、選択肢は「我慢する」か「辞める」だけではありません。
今の職場で相談する、担当業務を変える、異動を希望する、別の職場を検討する、いったん休むなど、いくつかの方法があります。
今の職場で調整できることがないか考える
担当業務、勤務時間、当直回数、教育方法などについて相談できる職場もあります。
特定の実技を任されることが負担になっている場合は、見学や練習の機会を増やせないか相談する方法もあります。
もちろん、希望どおりに変えられるとは限りません。
それでも、「何がつらいのか」を言葉にしておくと、その後の選択を考えやすくなります。
転職を考えるなら、次の職場で変えたい条件を具体的にする
転職を考える場合は、「今の職場を辞めたい」だけでなく、次の職場で何を変えたいのかを整理しておきましょう。
- 担当業務
- 勤務時間
- 残業や当直の有無
- 教育体制
- 必要な経験
- 雇用条件
などを確認すると、同じ悩みを繰り返しにくくなります。
転職への不安がある場合は、臨床検査技師の転職不安を整理した記事も参考にしてください。
心身の不調が続く場合は、働き方より体調を優先する
眠れない、食欲が大きく変わった、強い不安が続く、日常生活にも影響が出ているなど、心身の不調が続いている場合は、働き方の結論を急ぐよりも体調への対応を優先してください。
必要に応じて、身近な人、職場の相談窓口、医療機関などへ相談することも選択肢です。
仕事のつらさに「技術への不安」が含まれている場合
「任されている検査がうまくできない」「十分に教えてもらっていない」という不安が、仕事の負担につながっていることもあります。
この場合は、「臨床検査技師に向いていない」と考えるのではなく、どの業務の、どの部分で困っているのかまで具体的にしてみましょう。
一つの実技が苦手だからといって、職種全体の問題とは限らない
臨床検査技師の業務は幅広いため、一つの検査が苦手だからといって、臨床検査技師そのものに向いていないとは限りません。
たとえばエコーであれば、
- 基本断面が出せない
- 特定の臓器で毎回迷う
- プローブの角度や回転が分からない
- 計測になると止まってしまう
- 画像は出せるが、その先の観察で迷う
など、課題をさらに細かくできます。
「エコーができない」ではなく、「ここまではできるけれど、ここで止まる」と分けると、必要な練習が見えやすくなります。
必要な実技は、できるようになることを目指して練習する
課題が具体的になったら、その部分を繰り返して練習します。
たとえば、基本断面を一度出せたら、プローブを戻してもう一度自分で出してみる。
見失いやすい臓器があるなら、ランドマークからたどる操作を繰り返す。
計測で迷うなら、計測に必要な断面を自分で作るところから練習する。
一度ですべてできるようになる必要はありません。できなかった操作を一つずつ練習し、できることを増やしていきます。
エコーは「仕事がつらいから」ではなく、必要なら学ぶ
仕事がつらいからといって、必ずエコーを学ぶ必要があるわけではありません。
人間関係や勤務時間、給与などが負担になっているのであれば、技術を学んでも原因そのものは変わらない場合があります。
一方で、現在エコーを担当していて実技への不安が大きい場合や、これから担当する予定がある場合には、必要な領域を練習する方法があります。
エコーを学べば転職できる、給与が上がる、働き方の選択肢が必ず増えるというものでもありません。
「仕事がつらいから何か学ばなければ」ではなく、「今必要な実技に不安があるから、その部分を練習する」と考える方が自然です。
SASHIでは、仕事で困っているエコー実技をマンツーマンで練習できます
仕事のつらさの中に、「エコーを任されているけれどうまくできない」「職場では十分に練習できない」という不安がある場合には、実技そのものを練習する方法があります。
SASHI合同会社では、医療従事者向けに講師1名・受講者1名のマンツーマンで超音波検査の実技レッスンを行っています。
受講前に現在の経験やできるようになりたいことを確認し、腹部、心臓、頸動脈、乳腺、甲状腺など、必要な領域に合わせて実技を組み立てます。
SASHIで練習できることの例
- プローブの持ち方や基本操作から練習する
- 基本断面を繰り返し描出する
- 苦手な臓器や断面に時間を使う
- プローブの位置・角度・回転・圧を見直す
- 見失ったときに基本位置へ戻る練習をする
- 計測に必要な断面を作る
- 描出したあとに必要な観察へつなげる
臨床経験のある講師が手元と画面を見ながら、うまくいかない部分を確認し、操作を修正します。
そして、講師が画像を出して終わるのではなく、受講者自身がもう一度プローブを持って同じ操作を試します。
1回ですべての検査を習得することを前提にはしていませんが、1回の中でも、今までできなかった操作ができるようになることはあります。
その日に持ってきた課題に対して、できるようになることを目指し、少しずつできることを増やしていきます。
SASHIは、仕事を辞めるべきか、転職すべきかを判断するサービスではありません。
仕事のつらさの原因が別にある場合は、その問題と実技学習は分けて考える必要があります。
個人向けマンツーマンレッスンでは、現在のエコー実技課題に合わせて内容をご相談いただけます。
臨床検査技師の仕事がつらいときによくある疑問
仕事がつらいと感じたら、辞めた方がいいですか?
つらいという理由だけで、一つの答えに決める必要はありません。
業務量、勤務条件、人間関係、仕事内容、教育環境など、何が負担なのかを分けたうえで、相談、異動、転職、休むことなどを検討します。
エコーができないことが仕事の負担になっています。どうすればいいですか?
まず、「エコーができない」とまとめず、どの操作で止まっているのかを具体的にしてみましょう。
基本断面、プローブ操作、計測、装置設定など、課題が分かれば、その部分を繰り返し練習できます。
エコーを学べば転職しやすくなりますか?
エコーを学ぶことだけで、転職や採用、給与などが決まるわけではありません。
次の職場でエコーが必要なのであれば、その業務に向けて実技を準備するという考え方がよいでしょう。
まとめ|仕事がつらい原因と、できるようになりたいことを分けて考える
臨床検査技師の仕事がつらいときは、「辞めるか続けるか」だけで考えず、何が負担になっているのかを整理してみましょう。
勤務時間や人間関係が原因なら、働く環境について考える必要があります。
一方で、特定の実技がうまくできないことが負担になっているなら、その課題は練習によって改善を目指せます。
仕事の問題と技術の問題を混ぜず、今できることから一つずつ対応していくことが大切です。
超音波検査の学び方を相談したい方へ
現在の経験、苦手な走査、学びたい領域を確認し、一人ひとりに合う練習方法やレッスンをご案内します。
LINEで学習相談をする受講前の相談だけでも可能です。現在の経験や目標に合わせてご案内します。