エコーハンズオンの効果は?1回で目指すことと上達を確かめる5つのポイント

公開: 更新: 約13分

「エコーのハンズオンを受けると、実際にどこまでできるようになるの?」「1回のレッスンでも変化はある?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。

エコー実技は、1回のハンズオンですべてを習得できるものではありません。

ただし、1回の中でも、今までできなかった操作ができるようになったり、迷っていた断面を自分で描出できるようになったりすることはあります。

基本断面を出せるようになった、見失ったあとに基本位置へ戻れるようになった、プローブの回転で位置がずれにくくなったなど、その日の練習の中でも変化は生まれます。

大切なのは、「1回で全部できるようになるか」ではなく、その日に持ってきた課題に取り組み、受講前よりできることを一つでも増やせたかを見ることです。

エコーは、知識として理解していても、実際にプローブを持つと同じようにできないことがあります。

だからこそハンズオンでは、説明を聞いて終わるのではなく、自分で操作する → うまくいかない原因を確認する → 操作を修正する → もう一度自分で試すという流れで練習します。

最初に結論|1回のエコーハンズオンでも、できるようになることはある

エコーハンズオンでは、その日に持ってきた実技課題に対して、できるようになることを目指して繰り返し練習します。

1回ですべての検査を習得できるわけではありませんが、たとえば、

  • 基本断面を自分で出せるようになる
  • 見失ったときに基本位置へ戻れるようになる
  • プローブの位置・角度・回転・圧を使い分けられるようになる
  • 講師の助言後に、同じ操作をもう一度自分でできるようになる
  • 計測に必要な断面を自分で調整できるようになる
  • 描出したあとに、次に何を観察するか考えられるようになる

といった変化が出ることがあります。

1回の中でできるようになったことを一つずつ増やし、その後の練習につなげていくことが、ハンズオンを上達につなげるポイントです。

1回のエコーハンズオンでは、何を目指せる?

ハンズオンでできるようになりたいことは、受講者の経験や学ぶ領域によって異なります。

これから初めてプローブを持つ方と、すでに職場で検査を行っている方では、同じ内容を目標にする必要はありません。

大切なのは、受講前に「今どこで困っているのか」と「今日何をできるようになりたいのか」を具体的にすることです。

現在の経験に合わせた目標の例
現在の状態 実技で練習すること 1回の中で目指す変化の例
実技がほぼ未経験 プローブの持ち方、画面方向、基本位置、基本断面 基本位置から目的の断面を自分で出せるようになる
基本走査を練習中 途中で見失う断面、プローブの位置・角度・回転 見失ったあとに基本位置へ戻り、もう一度描出できるようになる
すでに検査を担当 苦手な断面、計測、追加走査、装置設定 繰り返し迷っていた操作を自分で行えるようになる

もちろん、その日に一度できたからといって、すべての患者さんで同じようにできるとは限りません。

体格や呼吸、消化管ガス、病変の位置など、条件が変われば迷うこともあります。

それでも、今までできなかった操作を一度でも自分でできるようになることは、次の練習につながる大切な一歩です。

ハンズオンで実際に何をするのか知りたい方は、エコーのハンズオンで学ぶ内容と当日の流れも参考にしてください。

エコーハンズオン受講後に振り返りたい5つのポイント

受講後は、「勉強になった」「楽しかった」だけで終わらせず、実際に何が変わったのかを振り返ってみましょう。

1.できなかった操作が、できるようになったか

まず確認したいのは、受講前にできなかったことが、実技の中でどこまでできるようになったかです。

たとえば、

  • 出せなかった基本断面を自分で出せた
  • 途中で見失っても、基本位置へ戻れた
  • プローブを回転しても位置がずれにくくなった
  • 計測に必要な断面を自分で調整できた

などです。

全部が一度で安定しなくても構いません。

受講前にはできなかったことが、1回の中で一つでもできるようになったかを見てみましょう。

2.同じ操作を、もう一度自分でできたか

講師と一緒に一度画像を出せても、それだけでは自分の操作として定着したとは言えません。

一度描出したら、プローブを戻し、もう一度基本位置から試します。

途中で助言が必要になっても問題ありません。

最初はすべて誘導が必要だった操作が、2回目は途中まで自分でできたのであれば、それも変化の一つです。

「一度できた」で終わらず、もう一度自分でやってみることが大切です。

3.自分で画像を修正できるようになったか

エコーでは、毎回同じように画像が出るわけではありません。

だからこそ、うまく見えないときに自分で修正する力も必要です。

たとえば、

  • 位置を変える
  • 角度を変える
  • 回転する
  • 圧を調整する
  • 呼吸を使う
  • 体位を変える
  • 深度・ゲイン・フォーカスを調整する

などがあります。

講師から言われた通りに動かすだけでなく、「今の画像なら次に何を変えるか」を少しずつ自分で考えられるようになることも、ハンズオンで目指したい変化です。

4.なぜその操作をするのか理解できたか

同じ操作ができても、理由が分からないと条件が変わったときに応用しにくくなります。

そこで、

  • なぜその位置から始めるのか
  • なぜその方向へ傾けるのか
  • なぜ回転するのか
  • 操作後に何が見えるようになったのか

を画面と手元を見ながら確認します。

「こう動かす」と覚えるだけでなく、「なぜそう動かすのか」が分かると、自分で修正しやすくなります。

5.描出したあとに、次に何を見るか考えられたか

エコー実技は、基本断面を出せたら終わりではありません。

その断面で何を観察するのか、気になる所見があればどこを追加で見るのかを考えます。

たとえば、

  • 別方向から同じ部分を確認する
  • 観察範囲を広げる
  • 大きさを計測する
  • 必要に応じてドプラを追加する

などです。

「画像を出せる」から、「出した画像を使って次の観察へ進める」へ変わることも、エコー実技の上達です。

基本断面が出せたら、その先の観察へ進む

未経験や初学者では、まず基本断面を自分で描出できるようになることが大切です。

そして基本操作が少しずつできるようになったら、その次は「何を見るための断面なのか」を考えます。

「画像を出す」から「必要な部分を見る」へ

たとえば腹部エコーで肝臓を描出した場合、肝臓が画面に入っただけで終わるわけではありません。

観察する目的に応じて、実質、辺縁、血管、局所的な変化などを見ていきます。

心エコーでも、基本断面を描出したあとに、構造や動きを観察し、必要な計測へ進みます。

基本断面を出せるようになったあとに、「その画像で何を見るのか」までつなげていくことが大切です。

気になる部分があれば追加して確認する

気になる所見が見えた場合は、一方向から見ただけで終わらず、必要に応じて別方向から確認します。

対象によっては、

  • 長軸・短軸で確認する
  • プローブの角度を変える
  • 計測する
  • カラードプラやパルスドプラを追加する

といった走査につなげます。

こうした「次に何を見るか」も、受講者の経験や課題に応じて実技の中で練習できます。

1回のハンズオンでも目指せる変化
  • 今まで出せなかった基本断面を自分で出せる
  • 見失ったときに基本位置へ戻れる
  • 同じ操作をもう一度自分でできる
  • 画像を見ながら自分で操作を修正できる
  • なぜその操作を行うのか理解できる
  • 描出後に次の観察へ進める

1回でできたことを、その後の練習につなげる

ハンズオンで一度できるようになった操作も、時間が空いたり、対象者が変わったりすると再び迷うことがあります。

そのため、1回の受講でできたことを、その後の練習につなげます。

STEP 1

受講前|今日できるようになりたいことを一つ決める

「エコーが苦手」という大きな目標ではなく、実際に困っている場面を具体的にします。

たとえば、「頸動脈の短軸は出せるけれど、長軸に切り替える途中で見失う」などです。

STEP 2

受講当日|受講前より何ができるようになったかを見る

受講後は、できた・できなかったの二択にする必要はありません。

たとえば、

  • 一人でできた
  • 途中まで一人でできた
  • 少し助言があればできた
  • まだ繰り返しが必要

というように分けます。

受講前より一段階でも進んでいれば、その変化を次の練習につなげます。

STEP 3

受講後|同じ操作を繰り返す

勤務先などで練習できる場合は、施設のルールや指導者の指示に沿って、受講時にできるようになった操作をもう一度試します。

対象者が変わっても少しずつ対応できるように、繰り返していきます。

振り返りの例
時点 記入例
受講前 頸動脈の短軸は出せるが、長軸へ切り替える途中で見失う。
受講当日 回転時にプローブ位置がずれていた。位置を保ったまま回転すると長軸を描出でき、もう一度基本位置から同じ操作を試せた。
受講後 勤務先でも同じ操作を繰り返し、対象者が変わったときにも長軸へ切り替えられるか確認する。

※上記は説明用の例です。実際の受講者の記録や効果測定結果ではありません。

1回で思ったようにできなかったときは、つまずきを分けてみる

ハンズオンを受けたからといって、その日に予定していた操作がすべてできるようになるとは限りません。

そんなときは、「できなかった」で終わらせず、どこで止まったのかを分けてみます。

たとえば、

  • 解剖や正常像がまだ曖昧だった
  • プローブを置く最初の位置で迷った
  • 角度と回転を同時に変えていた
  • 目的の構造を途中で見失った
  • 呼吸や体位を使うタイミングで迷った
  • 装置設定とプローブ操作のどちらを変えるか迷った

などです。

できなかったところを具体的にし、次の練習でそこを繰り返すことで、少しずつできることを増やしていきます。

研修を受けても実技につながらず迷っている方は、エコーセミナーで学んでも身につかないときの見直し方も参考にしてください。

SASHIでは、できるようになりたい実技をマンツーマンで練習します

SASHIの個人向けレッスン

SASHIの個人向け超音波検査レッスンは、講師1名・受講者1名のマンツーマン形式です。

受講前に、現在の経験、学びたい領域、困っている操作、できるようになりたいことを確認し、その内容に合わせて実技を組み立てます。

たとえば、

  • 基本断面を一人で出せるようになりたい
  • 同じ断面で毎回つまずく
  • 膵臓を追っている途中で見失う
  • 心尖部四腔像を安定して出したい
  • 計測に必要な断面を出せるようになりたい
  • 画像を出したあとに何を見るか練習したい

といった課題に合わせて、実際にプローブを持ちながら練習します。

臨床経験のある講師が手元と画面を見ながら、うまくいかない原因を確認します。

そのうえで、受講者自身がもう一度操作し、できるようになることを目指して同じ部分を繰り返します。

1回ですべてできるようになることを前提にはしていません。

一方で、その1回の中でも、今までできなかった操作をできるようにすることを目指して練習します。

申込み前は、3つ分かれば相談できます

現在の経験:未経験、職場で見学中、指導を受けながら実施している、すでに検査を担当している、など

学びたい領域:腹部、心臓、頸動脈など

できるようになりたいこと:基本断面、苦手な走査、計測、追加走査、装置設定など

「どこが原因なのか自分では分からない」という段階でも構いません。

実際に操作を見ながらつまずいている部分を確認し、必要な練習につなげます。

料金や開催日などは、個人向けマンツーマンレッスンの最新情報をご確認ください。

エコーハンズオンの効果についてよくある質問

Q1.1回のハンズオンでもできるようになることはありますか?

はい。受講前の経験や練習する内容によって異なりますが、1回の中でもできるようになる操作はあります。

たとえば、出せなかった基本断面を自分で出せるようになったり、見失ったときに基本位置へ戻れるようになったり、講師の助言後に同じ操作をもう一度できるようになったりすることがあります。

ただし、1回で検査全体を習得することや、すべての患者さんで同じようにできることを意味するものではありません。

Q2.エコー未経験でもSASHIのハンズオンを受けられますか?

はい。これからエコーを学び始める方も受講できます。

現在の経験に合わせて、装置の基本操作、プローブの持ち方、画面方向、解剖、基本断面など、必要なところから実際にプローブを持って練習します。

Q3.1回だけでも受講できますか?

はい。SASHIでは単発レッスンにも対応しています。

その日にできるようになりたいことを決めて、現在の課題に合わせて実技を行います。

Q4.画像を出せるようになったら、それで十分ですか?

基本断面を自分で描出できることは、実技上達の大切な一歩です。

その先では、出した画像で何を観察するのか、気になる所見があればどこを追加で見るのか、必要な計測へどうつなげるのかも学んでいきます。

Q5.1回でできなかったら、受講する意味はありませんか?

そのようなことはありません。

1回の中でまだできなかった部分があれば、どの操作で止まったのかを具体的にし、次の練習課題にします。

エコーは段階的に身につけていく実技です。できたことと、もう少し練習したいことを分けながら進めます。

まとめ|1回ですべてではなく、1回でもできることを増やしていく

エコーハンズオンは、「1回受ければ検査全体ができるようになる」というものではありません。

一方で、1回の実技の中でも、

  • 今まで出せなかった断面を出せるようになった
  • 見失ったあとに戻れるようになった
  • 同じ操作をもう一度できるようになった
  • 自分で画像を修正できるようになった
  • 描出したあとに次の観察へ進めるようになった

という変化が出ることはあります。

1回ですべてできるようになることを求めるのではなく、その1回でできるようになったことを一つずつ増やしていく。

その積み重ねが、エコー実技の上達につながっていきます。

今、できるようになりたいエコー実技がある方へ

「この断面を自分で出せるようになりたい」「同じところで毎回迷う」「画像は出せるけれど、その先の観察で止まる」という方は、現在の経験や課題に合わせて実技を練習できます。

SASHIでは、その日に持ってきた課題に対してできるようになることを目指し、実際にプローブを持ちながら必要な操作を繰り返します。

今のエコー実技課題を相談する

※本記事は医療従事者向けの学習・研修情報です。実際の検査業務をどの段階から担当するかは、各医療機関の規程や教育体制、指導者の判断に従ってください。


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