組織ドプラについて

未分類

組織ドプラ

組織ドプラとは

組織ドプラとは、
心筋や弁輪などの組織の動きをドプラ法で測定する方法を指します。

通常のドプラ法が血流速度を測定するのに対し、
組織ドプラは 心筋運動速度 を測定します。

基本的な考え方

ドプラ法は、
動いている対象の速度を測定する技術です。

通常のドプラでは、

血流(高速・低振幅信号)

を対象にしています。

一方、組織ドプラでは、

心筋(低速・高振幅信号)

を解析対象とします。

そのため、
血流信号を除去するフィルタ設定が用いられます。

測定される主な指標

組織ドプラでは、
僧帽弁輪などの動きを測定します。

代表的な指標は次の通りです。

  • s′(収縮期速度)
  • e′(早期拡張期速度)
  • a′(心房収縮期速度)

これらは
心機能評価に利用されます。

左室拡張能評価

特に重要なのが
e′(イープライム)です。

e′は、
左室の弛緩能力を反映します。

また、

E/e′比

を計算することで
左室充満圧の推定が可能になります。

ストレイン解析との関係

組織ドプラの速度情報から、
心筋の変形を解析することで

  • ストレイン
  • ストレインレート

を求めることができます。

ただし現在は、
スペックルトラッキング法が
より広く用いられています。

臨床的な意味

① 左室拡張能評価

e′は、
左室弛緩の程度を示す重要な指標です。

拡張障害の評価に利用されます。

② 心筋機能評価

局所心筋の運動速度を
定量的に評価できます。

心筋梗塞後などで
運動低下の評価に役立ちます。

③ 心不全評価

E/e′比は、
左室充満圧の推定に用いられます。

心不全の評価に重要です。

初学者がつまずきやすい点

よくある誤解として、

通常ドプラと同じ血流を見ている

という理解があります。

実際には、

血流ではなく心筋の運動速度

を測定しています。

まとめ

組織ドプラは、
心筋運動速度を測定するドプラ法です。

  • Tissue Doppler Imaging(TDI)とも呼ばれる
  • 心筋の低速運動を測定する
  • s′、e′、a′が代表指標


拡張能評価や心不全評価に重要組織ドプラを理解することは、
心エコーによる心機能評価の基礎となります。

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