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空間分解能とは
空間分解能とは、
空間的に近接した2つの構造を別々に識別できる能力を指します。
超音波検査では、
小さな病変や微細構造を
どれだけ明瞭に描出できるかを示す指標です。
「位置の識別能力」を表す概念とも言えます。
空間分解能の構成要素
空間分解能は、主に
・軸方向分解能
・横方向分解能
の2つで構成されます。
深さ方向の識別能力と、
横方向の識別能力の両方が
揃って初めて高い空間分解能になります。
軸方向分解能との関係
軸方向分解能は、
空間パルス長 ÷ 2
で決まります。
空間パルス長は、
波長 × パルス内周期数
で決まります。
高周波になるほど波長が短くなり、
空間パルス長が短縮され、
軸方向分解能は向上します。
前後に並んだ構造の識別に関わります。
横方向分解能との関係
横方向分解能は、
ビーム幅
によって決まります。
焦点付近ではビームが最も細くなり、
横方向分解能が最も高くなります。
同じ深さに並んだ構造の識別に関わります。
周波数との関係
一般に、
高周波
↓
短波長
↓
短い空間パルス長
↓
軸方向分解能向上
↓
空間分解能向上
という流れになります。
ただし、高周波は減衰が大きいため、
深部描出には不利になります。
空間分解能と到達深度は
トレードオフの関係にあります。
臨床的な意味
① 小病変の検出能に直結する
空間分解能が低いと、
・小さな腫瘤が周囲と区別できない
・境界が不明瞭になる
といった問題が生じます。
乳腺や甲状腺などでは、
高周波プローブが用いられる理由になります。
② プローブ選択の根拠になる
観察部位が浅い場合は
高分解能を優先します。
腹部深部では
到達深度を優先します。
目的に応じた選択が必要です。
③ 装置設定と関係する
フォーカス位置や
送信周波数の設定は、
空間分解能に影響します。
焦点を適切に設定することで、
横方向分解能が改善します。
時間分解能との違い
空間分解能は
「位置の識別能力」です。
一方、時間分解能は
「動きの識別能力」です。
高精細な静止画像でも、
時間分解能が低ければ
動きの評価は不十分になります。
両者は独立した概念です。
用語整理
・空間分解能=位置の識別能力
・構成要素=軸方向+横方向
・高周波で主に軸方向分解能が向上
複数要素の組み合わせで決まります。
まとめ
空間分解能は、
超音波画像の細かさを決める重要な指標です。
・近接構造を識別する能力
・軸方向と横方向で構成される
・高周波で主に軸方向分解能が向上する
・到達深度とのトレードオフがある
超音波検査では、
何を優先するかを理解したうえで
適切な設定を選択することが重要です。










