放射線技師がエコー資格を取ると広がるキャリアの可能性とは?

公開: 更新: 約10分

「診療放射線技師として働いているけれど、エコーも学んでみたい」

「超音波検査士の資格に興味がある」
「職場でエコーに関わる機会が出てきた」
「これまでとは違う検査にも挑戦してみたい」

そんなきっかけから、エコーに興味を持つ診療放射線技師の方もいるでしょう。

一方で、実際に学ぼうとすると、

「資格取得と実技、どちらから始めればいい?」
「職場ではプローブを持つ機会が少ない」
「未経験でもエコーを学び始められる?」

と迷うこともあります。

この記事では、診療放射線技師がエコーを学ぶときに知っておきたい、資格と実技の考え方、学び始める順番について解説します。

診療放射線技師がエコーを学ぶなら、まず目的を整理しよう

エコーに興味を持ったとき、最初から資格取得を目標にする必要はありません。

まず考えたいのは、「なぜエコーを学びたいのか」です。

たとえば、

  • 職場でエコーを担当する予定がある
  • 超音波検査士の資格を目指したい
  • これまで経験していない検査を学びたい
  • 転職前にエコー実技を準備しておきたい
  • まずは自分にできそうか実際に触ってみたい

など、目的によって学ぶ内容も変わります。

資格を取ることと、実際にエコーを学ぶことは分けて考えて構いません。

まず実技に触れ、そのうえで資格取得を考えるという進め方もできます。

診療放射線技師の経験をエコー学習に活かせる部分もある

診療放射線技師は、日頃から画像や解剖に触れる仕事です。

CTやMRIなどの断層像を見慣れている方であれば、人体の位置関係を考える経験をエコー学習に活かせる場面もあります。

ただし、画像を見ることと、自分の手で目的の断面を描出することは別の技術です。

エコーでは、

  • プローブを置く位置
  • 傾ける角度
  • 回転させる方向
  • 圧のかけ方
  • 画面を見ながら動かす方向
  • 呼吸や体位の使い方

などを、その場で調整していきます。

これまで身につけた画像や解剖の知識を活かしながら、プローブ操作は新しい実技として練習していく。

このように考えると、学び始めやすくなります。

「エコーができる」は一つの状態ではない

エコーを始めると、「何回練習すればできるようになりますか?」と気になるかもしれません。

ただ、超音波検査の習熟にはいくつもの段階があります。

  • 装置の基本操作を理解する
  • プローブの向きと画面の関係を理解する
  • 基本断面を描出する
  • 必要な計測を行う
  • 患者さんによる見え方の違いに対応する
  • 必要な画像を残す
  • 必要に応じて追加で観察する

どこまでを目指すかによって、必要な練習内容も変わります。

また、習熟までの期間は、これまでの経験、担当領域、練習頻度、職場での教育環境などによって異なります。

「何回でできるか」よりも、今どこまでできていて、次に何を練習するのかを確認しながら進めることが大切です。

最初からすべてのエコー領域を学ばなくてもいい

エコーには、腹部、心臓、頸動脈、乳腺、甲状腺など、さまざまな領域があります。

初めて学ぶのであれば、最初からすべてに手を広げる必要はありません。

まずは、

  • 職場で担当する予定の領域
  • 見学経験があり興味を持った領域
  • 今後学んでみたい領域
  • 資格取得を考えている領域

などから、一つ選んでみましょう。

たとえば腹部エコーなら、正常解剖を確認したうえで、プローブの持ち方、画面方向、基本断面と順番に進めていきます。

学ぶ範囲を絞ると、「次に何を練習すればいいのか」が分かりやすくなります。

エコー資格を目指すなら、実技とは別に受験要件を確認する

超音波検査に関連する認定資格を目指す場合は、受験年度の公式情報を確認してください。

資格によって、

  • 対象となる医療資格
  • 学会の会員歴
  • 受験領域
  • 症例実績
  • 推薦者
  • 提出書類

などの条件が定められています。

制度や条件は変更される可能性があるため、過去の記事や体験談だけで判断せず、受験年度の公式資料で確認しましょう。

また、認定資格を取得することと、勤務先でどの超音波検査を担当するかは別です。

実際の業務については、施設内の役割分担、院内規程、教育体制、医師の指示なども確認する必要があります。

資格取得と、実際のエコー実技・勤務先での業務範囲は、それぞれ分けて考えましょう。

資格の勉強だけでは確認しにくいのが「プローブ操作」

資格試験を目指す場合、参考書や問題集を使った勉強も必要です。

一方で、実際のプローブ操作には、机上の勉強だけでは分かりにくい部分があります。

たとえば、

  • プローブを置く位置
  • 角度
  • 回転
  • 圧
  • 動かす方向
  • 呼吸
  • 体位変換
  • ゲインやフォーカスなどの装置設定

です。

動画で操作を見ることはできても、自分の手元が同じように動いているかまでは分かりません。

知識は本や講義で学び、操作は実際にプローブを持って確認する。

それぞれに合った方法を使いながら学ぶことがポイントです。

職場でプローブを持つ機会が少ないときは?

エコーを学びたくても、勤務先に十分な練習環境があるとは限りません。

「先輩の検査は見学できるけれど、自分で操作する時間が少ない」
「忙しくて、同じ断面を何度も練習できない」
「こんな基本的なことを今さら聞いていいのか迷う」

そんな方もいるでしょう。

その場合は、まず今の課題を、

  • 知識として理解できていないこと
  • 参考書や動画で確認できること
  • 実際に手を動かさないと分からないこと

に分けてみます。

知識は自分で復習し、プローブ操作を確認する機会が足りない部分は、外部の実技研修を利用する方法もあります。

マンツーマンで学ぶ価値は「短期間で覚えること」だけではない

マンツーマンというと、効率よく早く学ぶための方法という印象を持つかもしれません。

でも、実技を学ぶときには、速さとは別の良さもあります。

「この基本操作をもう一度聞きたい」
「さっきと同じところをもう一度やりたい」
「この断面だけ何度やっても分からない」

そんなときに、他の人の進み具合を気にせず、自分のところで止まれることです。

同じ質問を繰り返しても、同じ操作を何度確認しても構いません。

分からないところや、うまくできないところをそのままにせず、失敗しながら確認できることもマンツーマン実技の価値です。

SASHIでは、診療放射線技師のエコー実技にも対応しています

SASHI合同会社では、診療放射線技師を含む医療従事者向けに、マンツーマンの超音波検査実技レッスンを行っています。

資格取得や、その後の転職・待遇などの結果を提供するサービスではありません。

SASHIで行うのは、「何を目指したいのか」「今どこまでできているのか」「どこでつまずいているのか」を確認し、今必要な実技を練習することです。

たとえば、

  • 初めてプローブを持ってみたい
  • 腹部エコーの基本断面から確認したい
  • 職場では見学中心で、自分で練習する機会が少ない
  • 同じ臓器の描出でいつも迷う
  • 資格を目指しながら、実技も確認したい

といった段階でも受講できます。

実技では、臨床経験のある講師と一緒に、プローブの位置・角度・回転・圧、動かす方向、基本断面、計測、装置設定、呼吸、体位変換などを必要に応じて確認します。

最初からすべてできる必要はありません。今の自分から、次にできるようになりたいことを練習していきます。

エコーを学ぶ理由は、資格取得だけでなくていい

エコーを学ぶ目的は、一人ひとり違います。

資格取得を目指す方もいれば、今の職場で新しい検査に関わりたい方、転職前に必要な実技を確認しておきたい方もいます。

「まず一度、エコーに触れてみたい」というところから始めても構いません。

大切なのは、

  • 何を目指したいのか
  • 今どこまで経験しているのか
  • 次に何をできるようになりたいのか

を整理することです。

学んだエコーを、その後どのように活かすかは受講者本人が決めること。

SASHIは、そのための実技を一緒に練習する学びの場です。

医療機関向けのエコー実技研修にも対応

医療機関で、診療放射線技師を含むスタッフへのエコー教育を考えている場合は、法人向け研修にも対応しています。

たとえば、

  • 院内にエコーを学びたいスタッフがいる
  • 指導できるスタッフが限られている
  • プローブを持って練習する時間を別に確保したい
  • 施設で必要な領域に合わせて実技を確認したい

といった場合です。

研修前に、受講者の経験や日頃困っていることを確認します。

研修当日は必要な操作を実際にプローブを持って練習し、その後、院内で次に取り組む内容まで整理します。

院内教育を置き換えるのではなく、実技教育の一部を外部から支えるという位置づけです。

人材開発支援助成金を利用できる場合もあります

法人向け研修では、事業所や受講者、研修内容などが制度の要件を満たした場合、人材開発支援助成金を利用できる可能性があります。

すべての研修が対象になるわけではありません。

制度内容や申請条件は変更されるため、利用を検討する際は、厚生労働省の最新情報や社会保険労務士などの専門家へ確認してください。

まとめ|「エコーを学びたい」と思ったら、今の自分から始めよう

診療放射線技師がエコーに興味を持ったとき、最初から資格取得だけを目標にする必要はありません。

まずは、

  • なぜエコーを学びたいのか
  • どの領域に興味があるのか
  • 今どのくらい経験しているのか
  • 職場でプローブを持てる環境があるのか
  • 今どの操作を確認したいのか

を整理してみてください。

資格を目指すなら、受験年度の公式要件を確認する。

実技を学びたいなら、実際にプローブを持って、一つずつ操作を確認する。

「やってみたい」と思った気持ちを、まだ経験がないからと止めたままにしなくてもいい。

今の自分から、次にできるようになりたいことを練習していきましょう。



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