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臨床検査技師 不足に悩むあなたへ
「応募はあるけど、現場では戦力にならない」
「即戦力がほしいのに、新卒やブランク明けばかり…」
「やっと採用しても、数ヶ月で辞めてしまう」
あなたも、そんな臨床検査技師不足の悩みを
日々感じているのではないでしょうか。
臨床検査技師の求人倍率は年々高まり、
地方はもちろん、都市部でも人材獲得競争が激化しています。
特に腹部エコー検査や採血といった
“即戦力スキル”を持った人材は取り合いの状態。
「数を集めることすら難しいのに、質まで求めるのは無理」
そんな気持ちになってしまうのも無理はありません。
でも、臨床検査技師不足は
ただ採用活動を強化するだけでは解決しません。
この記事では、限られた人材資源の中で
「質」と「数」の両立を目指すために、
医療現場で今日から実践できる3つの方法をお伝えします。
なぜ今“できる技師”が集まらないのか?
まず前提として、臨床検査技師不足の原因は
「人がいない」ことだけではありません。
- 即戦力を求めすぎて、新人が育たない
- 教育の仕組みがないため、採用しても辞める
- 育成の時間を取れず、技術の伝承が断絶している
このような「職場の仕組み」が、
結果的に“質の高い人材が定着しない”環境を生み出しています。
だからこそ、「技師の数」と「スキルレベル」の両方を高めたいなら、
外から連れてくるだけでなく、内部で育てる文化をつくることが不可欠です。
方法①:スキルマップで「できること」を見える化する
質の高い技師を集めたいと思うなら、
まずは今いるスタッフのスキル状況を把握することが先決です。
そのために効果的なのが、スキルマップの導入です。
たとえば、「腹部エコー」「採血」「尿沈渣」「心電図」など
業務ごとにレベル1~5までを設定し、
各スタッフの習熟度を見える化してみてください。
この仕組みがあるだけで、
- 教育が属人的にならない
- 自分の成長が実感しやすくなる
- 昇給や役割との連動がしやすくなる
といった効果が得られます。
また、スキルの偏りを把握することで
「採用すべき人材像」も明確になります。
方法②:外部教育で“即戦力”を短期間で育てる
「内部で教育したいけど、教える人も時間も足りない」
そう感じている施設は少なくありません。
その場合は、外部研修サービスの活用を検討してみてください。
たとえば、SASHIでは臨床検査技師を対象に、
腹部・心臓・頸動脈・甲状腺・乳腺などの分野で
マンツーマンのオーダーメイド実技セミナーを提供しています。
このような外部リソースをうまく活用することで、
新人・ブランク明けのスタッフでも、
短期間で戦力化できる可能性が高まります。
さらに、人材開発支援助成金を活用すれば、
費用面の負担も軽減可能です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html
方法③:“辞めない職場”の仕組みを整える
質の高い人材を採用できても、
職場に定着しなければ意味がありません。
そこで意識すべきなのが、定着率を上げる仕組みです。
特に重要なのは以下の3点です。
- 定期的な1on1やフィードバック面談
- 明確な評価制度(技術だけでなく人間性も)
- 柔軟な勤務形態(時短・子連れ勤務など)
たとえば、月に1回だけでも
「頑張っていること」や「今の不安」を聞く機会を持つだけで、
離職リスクは大幅に下がるという調査結果もあります。
また、技師業務の中でも「誰でもできる仕事」を見直し、
パートや事務との業務分担を進めることも有効です。
「質と数は両立できない」は過去の常識
従来は、「数を求めると質が下がる」
「即戦力がほしいなら高い給料を払うしかない」
という考え方が主流でした。
でも今は、教育と仕組みで“育てて戦力化”するという
新しい選択肢が現実になっています。
- スキルを見える化する
- 外部研修を活用する
- 定着率を上げる仕組みを整える
この3つを実践すれば、
「即戦力を採るしかない」から
「自分たちで即戦力をつくる」現場へと変わっていけます。
まずは「内部資源」を整えることから
臨床検査技師不足は、これからさらに進むと予想されています。
特に中小規模のクリニックや健診施設では、
採用だけに頼る体制はリスクが大きくなります。
だからこそ、「育成」「可視化」「定着」を軸にした
内部体制の強化が、今後のカギとなります。
採れないなら育てる。
辞められるなら残したくなる職場にする。
あなたの現場でも、
「数」と「質」の両方を手に入れることは、十分に可能です。
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