ストレインについて

用語集

ストレイン

ストレインとは

ストレインとは、
心筋が収縮や拡張によってどれだけ変形したかを示す指標を指します。

簡単に言えば、
心筋の伸び縮みの割合を表す概念です。

基本的な考え方

ストレインは、
心筋の長さの変化を割合で表します。

計算式は次の通りです。

ストレイン =(変形後の長さ − 元の長さ) ÷ 元の長さ

通常、
百分率(%)で表されます。

心エコーでの測定

超音波検査では、
スペックルトラッキング法(Speckle Tracking)
を用いて測定します。

心筋内の微細なパターン(スペックル)を追跡し、
心筋の動きを解析します。

これにより、
心筋の変形量を定量化できます。

ストレインの種類

心筋の変形方向によって、
主に次の3種類があります。

  • 縦方向ストレイン(Longitudinal strain)
  • 円周方向ストレイン(Circumferential strain)
  • 放射方向ストレイン(Radial strain)

それぞれ
心筋収縮の異なる側面を反映します。

グローバルストレイン

臨床でよく用いられる指標が

GLS(Global Longitudinal Strain)

です。

左室全体の縦方向収縮を
平均値として評価します。

EFより早期に
心機能低下を検出できることがあります。

臨床的な意味

① 早期心機能低下の検出

EFが正常でも、
ストレインが低下している場合があります。

早期の心筋障害を
検出できる可能性があります。

② 心筋症の評価

肥大型心筋症や拡張型心筋症では、

心筋収縮のパターンが
変化します。

ストレイン解析は
その評価に有用です。

③ 薬剤性心筋障害のモニタリング

抗がん剤治療などでは、
心筋障害が起こることがあります。

ストレインは、
その早期変化を検出する指標として利用されます。

初学者がつまずきやすい点

よくある誤解として、

EFと同じ指標
数値が大きいほど良い

という理解があります。

実際には、

縦方向ストレインは
負の値(マイナス)で表されます。

絶対値が大きいほど、
収縮が良好と考えられます。

まとめ

ストレインは、
心筋の変形量を示す指標です。

  • 心筋の伸び縮みを割合で表す
  • スペックルトラッキングで測定する
  • GLSは重要な臨床指標


EFより早期に心機能低下を検出できるストレイン解析を理解することは、
心機能評価をより詳細に行うための
重要な手法となります。

心室同期性について心室同期性前のページ

ストレインレート次のページストレインレートについて

関連記事

  1. 総胆管拡張を腹部エコーで見る基準と所見

    用語集

    総胆管拡張の基準はどれくらい?腹部エコーで見るポイントと注意したい所見

    総胆管拡張の基準は、一般的には総胆管径が約7mm以上…

  2. ビーム幅アーチファクトについて

    用語集

    ビーム幅アーチファクト

    ビーム幅アーチファクトとはビーム幅アーチファクトとは、超音波…

  3. 総胆管拡張について

    用語集

    総胆管拡張

    総胆管拡張とは総胆管拡張とは、総胆管の内径が正常範囲を超えて…

  4. 心エコーのSVと一回拍出量の意味や計算方法を解説

    用語集

    心エコーのSVとは?一回拍出量の意味・計算方法・見方をわかりやすく解説

    心エコーのSVとは、一回の心拍で左室から大動脈へ送り…

  5. AT波形の意味と見方を心エコー初心者向けにわかりやすく解説
  6. モザイクパターンについて

    用語集

    モザイクパターン

    モザイクパターンとはモザイクパターンとは、カラードプラ画像に…

  1. エコー初心者が信頼できるセミナーを大阪で体験した画像

    未分類

    エコー初心者が大阪で見つけた“本当に教えてくれる”ハンズオンセミナーとは?
  2. エコープローブの種類と初心者向け選び方を解説

    未分類

    エコープローブの種類とは?リニア・コンベックス・セクタの違いと初心者の選び方
  3. 腹部エコー初心者向け観察ルートと迷わない検査手順

    未分類

    腹部エコー初心者の手順ガイド|最初に覚える観察ルートと迷わない順番
  4. パルスドプラについて

    用語集

    パルスドプラ法とは?しくみ・使い方・カラードプラとの違いを解説
  5. エコー練習場所不足に悩む人向け継続のための工夫と対策

    未分類

    エコーの練習場所がない時の方法 現場に頼らず技術を磨く現実的な選択肢
PAGE TOP