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反射とは
反射(Reflection)とは、
超音波が異なる音響インピーダンスをもつ
組織の境界に到達した際に、
その一部または大部分が
跳ね返る現象を指します。
超音波画像における
エコー、つまり白黒画像の元となる信号は、
この反射によって生じています。
なぜ反射が起こるのか
超音波は、
音響インピーダンスが異なる
二つの物質の境界で反射します。
インピーダンス差が大きい場合、
反射は強くなり、
高エコーとして描出されます。
インピーダンス差が小さい場合、
反射は弱くなり、
低エコーから無エコーとして描出されます。
つまり、反射の強さは
音響インピーダンス差によって決まります。
反射の種類
正反射(Specular Reflection)
正反射は、
平滑な境界面で起こる反射です。
反射波は、
鏡のように一定方向へ跳ね返ります。
- 血管壁
- 横隔膜
- 胆のう壁
などが代表例です。
このタイプの反射では、
入射角がずれると、
反射波がプローブに戻らず、
エコーが弱くなりやすくなります。
拡散反射(Diffuse Reflection)
拡散反射は、
表面が粗く不規則な構造で起こる反射です。
反射波は、
さまざまな方向へ散乱されます。
- 肝実質
- 脾実質
などが代表例です。
この場合、
角度依存性が少なく、
比較的安定したエコーが得られます。
入射角との関係
反射は、
超音波の入射角に大きく影響されます。
境界に対して
垂直に超音波が当たると、
反射波はプローブに
戻りやすくなります。
斜めに当たると、
反射波は逸れ、エコーは弱くなります。
そのため、
プローブ角度の調整が
画質を大きく左右します。
画像上での影響
反射が強い場合、
高エコーとして白く描出されます。
反射が弱い場合、
低エコーとして暗く描出されます。
反射がほとんど起こらない場合、
無エコーとして黒く描出されます。
反射とアーチファクト
反射が関与する現象として、
以下が挙げられます。
- ミラーイメージ
- 多重反射
- 音響陰影
これらのアーチファクトは、
反射の特性を理解することで
説明することができます。
臨床での具体例
結石
結石と周囲組織の間には、
大きな音響インピーダンス差があります。
そのため、強い反射と
明瞭な音響陰影が生じます。
囊胞
囊胞内部では、
反射がほとんど起こらないため、
無エコーとして描出されます。
血管
血管では、
血管壁で正反射が起こり、
壁構造が明瞭に描出されます。
実践的なポイント
境界が見えにくい場合は、
プローブ角度を微調整します。
角度を変えることで、反射が強まり、
構造が見えるようになることがあります。
エコーが消えた場合でも、
構造そのものが
存在しないとは限らない点に注意が必要です。
まとめ
反射(Reflection)とは、
超音波画像を作り出す最も基本的な現象です。
反射の強さは、
音響インピーダンス差によって決まります。
入射角は、
画質に大きな影響を与えます。
多くのアーチファクトも、
反射を基礎として生じています。
反射を理解することは、
超音波画像の読み取り力を
高めるための重要な基盤となります。












