プリセットについて

用語集

プリセット(Preset)

プリセットとは

プリセットとは、
超音波診断装置において
検査部位や臓器ごとに最適化された設定を、ワンボタンで呼び出せる機能です。

「心臓」「肝臓」「甲状腺」「頸動脈」など、
部位別プリセットが標準搭載されており、
プローブを接続して部位を選択するだけで、
基本設定が自動的に反映されます。

プリセットに含まれる主な設定項目

プリセットには、以下のような複数の調整項目がまとめて登録されています。

  • ゲイン
  • TGC(深さ別ゲイン)
  • 深度
  • 周波数
  • フォーカス
  • ダイナミックレンジ
  • 画像処理条件 など

これらを個別に一から調整する必要がなくなります。

プリセット活用の正しいメリット

1.画像品質の安定化

同じプリセットを使用することで、
検査者や検査日が異なっても
一定レベルの画像品質を維持できます。

医師の読影がしやすくなり、
診断のばらつきを大幅に軽減できます。

2.作業時間の大幅短縮

すべてを手動で調整する場合、

ゲイン・TGC・深度・周波数・フォーカスなどの調整に
3~5分程度かかることがあります。

一方、プリセットを使用すれば、
ワンボタンで基本設定が完了し、
30秒ほどで「8割完成」の状態から検査を開始できます。

結果として、
外来や健診の検査効率が大きく向上します。

3.初心者でも安定したスタートが可能

プリセットは、
メーカーが臨床データをもとに最適化した設定です。

そのため、経験の浅い検査者でも、
極端に見にくい画像になることを防げます。

4.施設内の標準化

全技師が同じプリセットを使用することで、
施設全体の画像品質が統一されます。

教育・研修中の技師や、
交代勤務・応援体制でも
一定の検査品質を保つことが可能です。

5.微調整の効率化

プリセットによって
最適に近い状態から検査を始められるため、
手動調整の量は
おおよそ1/5~1/10程度に減少します。

理想的な画像に到達するまでの時間が
大幅に短縮されます。

実証データの一例

ある医療機関での導入前後比較では、
以下のような変化が報告されています。

プリセット未使用時:
平均検査時間 12.3分
画像の再撮影率 8.2%

プリセット導入後:
平均検査時間 7.8分
画像の再撮影率 1.4%

結果として、
検査時間は約36%短縮、
再撮影率は約82%減少しました。

カスタマイズも可能

プリセットは、
施設や個人の検査スタイルに合わせて
カスタマイズできます。

例:

  • 肥満体型向け腹部
  • 健診用高速設定

などを
「User1」「腹部(肥満)」といった名称で保存すれば、
次回以降はワンクリックで再現できます。

プリセットの最大の価値は、
再現性・標準化・効率化にあります。

診断精度そのものを上げる機能ではなく、
誰が検査しても
一定の品質を短時間で提供できる環境を整えることが、
プリセットの本質的な役割です。

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