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「この検査って、いくらの価値があるの?」
毎日のように超音波検査や生理検査、検体検査に携わっているあなた。
「私のやってる仕事って、診療報酬的にはどれくらいの価値があるんだろう?」
そう思ったことはありませんか?
実際、診療報酬や保険点数について
しっかり把握している検査技師は少なく、
給与や待遇についても
「なんとなく低い」「これ以上は上がらないかも」と
感じている方が多いのが現実です。
でも、保険点数と診療報酬の仕組みを知ることで、
あなたのスキルを「数字」で証明できるようになり、
キャリアや収入の面でも有利に働く可能性があります。
この記事では、臨床検査技師に必要な
診療報酬・保険点数の基本をわかりやすく解説します。
診療報酬とは?保険点数とは?
まず押さえておきたいのが、
「診療報酬=医療行為の価格表」だということです。
医療行為ごとに点数が決められており、
1点=10円として医療機関の収益が構成されています。
つまり、あなたが実施した検査が
保険上どれだけの点数で算定されているかを知れば、
自分の仕事の「経済的価値」が見えてくるというわけです。
臨床検査の保険点数の一例
以下は、令和6年度の診療報酬改定に基づく
主な検査の点数です(施設基準や加算条件により変動あり)。
- 血算(自動血球計数検査):40点
- 尿定性検査(試験紙):10点
- 腹部超音波検査:530点
- 心臓超音波検査:1,180点
- 頸動脈超音波検査:760点
- 甲状腺超音波検査:620点
これらの点数に加えて、条件によっては
さらに加算(技術料・報告書加算など)も可能です。
超音波検査のように高点数な項目は、
検査技師としての給与交渉や副業の単価交渉の材料になります。
「給与が上がらない」のは価値が伝わっていないからかも?
あなたがどんなに高度な検査をこなしていても、
それが周囲に伝わっていなければ
評価や給与に反映されにくいのが現実です。
だからこそ、「保険点数の仕組み」を知ることは、
自分の価値を客観的に伝える武器になります。
例:
「1日5件の心エコー=約59,000円」
「月20日稼働=約118万円の売上に貢献」
このように数字で示せると、
「ただの技師」から「貢献度の高い専門職」へ
認識を変えてもらえる可能性が高まります。
どの分野の検査に注力すべきか?
保険点数の高い検査に携われるかどうかは、
給与や評価に直結します。
特に超音波検査は高点数であり、
なおかつ自由診療や出張健診でも需要が高く、
スキル次第では副業・フリーランスとしても
収入アップが見込める領域です。
「どの分野を伸ばせば将来にプラスになるか?」
という視点で学ぶ分野を選ぶのも
現代の検査技師にとって重要な戦略です。
保険点数とキャリアの結びつき
単に点数を知るだけではなく、
それをどのようにキャリアに活かすかが大切です。
たとえば、
- 昇給・査定面談で自分の検査実績を示す
- 副業や転職時に単価交渉の材料にする
- 経営者視点を持った中堅技師として評価を得る
こうした展開も、保険点数や診療報酬の理解があるかどうかで
結果が大きく変わってきます。
「ただ検査をこなす人」ではなく、
「数字で動ける人」はどの職場でも重宝される存在です。
まとめ:点数を知れば、収入と評価が変わる
臨床検査技師として、
あなたが日々こなしている検査には
すべて“価値”がついています。
その価値を正しく理解し、
伝えられるようになることが
収入アップにも、キャリアアップにもつながります。
まずは自分が行っている検査の点数を調べ、
少しずつ診療報酬の仕組みに目を向けてみてください。
「知らない」ままでいるのは、
とてももったいないことかもしれません。
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