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心室同期性とは
心室同期性とは、
左右の心室や左室内の各部位が同時に収縮する状態を指します。
正常な心臓では、
心筋は協調して収縮し、
効率よく血液を送り出します。
この協調した収縮が
心室同期性です。
心室同期性が失われる状態
心室の収縮タイミングがずれる状態を
心室不同期(dyssynchrony)と呼びます。
この状態では、
- 収縮効率の低下
- 心拍出量の低下
が起こる可能性があります。
主な原因
心室同期性が低下する原因として、
次のようなものがあります。
- 左脚ブロック(LBBB)
- 心筋梗塞後の心筋障害
- 拡張型心筋症
- 心室内伝導障害
電気的伝導の遅れや
心筋障害が原因となります。
心エコーでの評価
超音波検査では、
心室壁の収縮タイミングを観察します。
評価方法としては、
- 組織ドプラ法(TDI)
- スペックルトラッキング
- ストレイン解析
などがあります。
これにより、
壁運動の時間差を評価できます。
臨床的な意味(超音波検査での重要性)
① 心拍出量の低下
心室収縮のタイミングがずれると、
血液の拍出効率が低下します。
その結果、
心拍出量が減少することがあります。
② 心不全との関係
心室不同期は、
心不全症状を悪化させる要因になります。
特に拡張型心筋症では、
問題となることが多いです。
③ CRT(心臓再同期療法)
心室不同期がある患者では、
CRT(Cardiac Resynchronization Therapy)
が行われることがあります。
CRTは、
ペースメーカーを用いて
左右心室の収縮タイミングを合わせる治療です。
初学者がつまずきやすい点
よくある誤解として、
EFが正常なら同期性も正常
心電図だけで評価できる
という理解があります。
実際には、
機械的収縮タイミング
を評価するため、
心エコーによる評価が重要です。
まとめ
心室同期性は、
心室の収縮タイミングの一致を示す概念です。
- 心室が協調して収縮する状態
- 不同期では拍出効率が低下する
- 心不全と関係する
CRTの適応評価に重要心室同期性を理解することは、
心機能評価と心不全治療を理解するうえで
重要な基礎となります。











