Contents
振幅とは
振幅とは、波の大きさを表す量のことを指します。
超音波検査では、音波によって生じる
圧力変化の大きさを意味します。
簡単に言えば、
超音波の「強さ」を示す指標です。
振幅が大きいほど、
波のエネルギーは大きくなります。
※音響エネルギー(強度)は、振幅の二乗に比例します。
原理
超音波は、物質中の粒子が
前後に振動することで伝わる縦波です。
このとき、
粒子の変位や圧力変化が大きい
= 振幅が大きい
という関係になります。
振幅が大きい超音波は、
より高い音響強度(intensity)を持ちます。
その結果、
組織境界で生じる反射波の振幅も大きくなります。
振幅と画像の明るさ(輝度)の関係
超音波画像(Bモード)では、
受信したエコー信号の振幅が
画面上の明るさとして表示されます。
つまり、
・振幅が大きい → 明るく表示(高エコー)
・振幅が小さい → 暗く表示(低エコー)
となります。
画像の白黒の違いは、
反射波の振幅差を視覚化したものです。
振幅が変化する要因
反射波の振幅は、
主に次の要因によって変化します。
・組織間の音響インピーダンス差
・入射角度
・減衰(attenuation)
・散乱(scattering)
特に、音響インピーダンス差が大きい境界では
反射係数が高くなり、
大きな振幅のエコーが返ってきます。
臨床的な意味
① エコーレベル(輝度)の基礎になる
高エコー・低エコー・無エコーといった表現は、
すべて受信エコーの振幅差に基づいています。
例えば、
・結石や骨 → 強い反射 → 高振幅 → 高エコー
・液体 → 反射がほとんどない → 低振幅 → 無エコー
として描出されます。
② 組織性状評価につながる
振幅分布を観察することで、
・腫瘤内部構造
・均一性
・線維化や石灰化
などを評価できます。
超音波診断における
組織性状判断の基盤となる概念です。
③ ゲイン調整との関係
装置のゲイン(gain)は、
受信した信号の振幅を電気的に増幅する機能です。
ゲインを上げると、
・小さな振幅も強調される
・画像全体が明るくなる
ただし、
体内で生じている反射強度そのものが
変化しているわけではありません。
まとめ
振幅は、超音波の強さを表す
基本的な物理パラメータです。
・振幅は波の大きさ(圧力変化量)を示す
・音響強度は振幅の二乗に比例する
・反射波の振幅が画像の明るさになる
・ゲインは振幅表示を調整する機能である
超音波画像の白黒は、
振幅差を可視化した結果です。
振幅を理解することで、
画像の見た目だけでなく、
物理的背景を説明できるようになります。









