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カラードプラとは
カラードプラとは、
超音波検査において
血流の方向や相対的な速さを色で表示する画像表示法です。
通常のBモードでは、
臓器の形や構造といった
「静止した情報」を観察しますが、
カラードプラを併用することで、
血流の有無や流れ方を視覚的に評価できます。
心臓、血管、腫瘍性病変など、
循環動態の把握が重要な場面で
欠かせない技術です。
原理(しくみ)
カラードプラは、
ドップラー効果を利用しています。
血液中の赤血球が動いていると、
そこに照射された超音波は、
反射して戻る際に周波数が変化します。
装置はこの周波数変化を解析し、
- 血流の方向
- 血流速度の相対的な情報
を色として表示します。
一般的な表示ルールは以下の通りです。
- プローブに向かう血流:赤系
- プローブから遠ざかる血流:青系
※色の割り当ては装置設定で変更可能です。
特徴(メリット)と重要性
血流の有無を即座に確認できる
血管が開存しているか、
閉塞していないかを
直感的に評価できます。
血流方向が分かる
逆流やシャントなど、
正常とは異なる血流パターンを
把握するのに有用です。
心エコー検査で必須
僧帽弁逆流や大動脈弁狭窄など、
弁膜症の評価において
中心的な役割を果たします。
腫瘍性病変の血流評価に有用
腫瘤内部や周囲に
血流が存在するかどうかは、
良悪性鑑別の参考情報になります。
限界(デメリット・注意点)
角度依存性が強い
血流方向と超音波ビームの角度が
直角に近づくほど、
ドプラ信号は弱くなります。
低流速血流は描出されにくい
ゆっくりした血流や
微細血管の血流は、
カラードプラでは表示されないことがあります。
エイリアシングが生じる
高速血流では、
色の反転やモザイク表示が起こり、
正確な評価が難しくなる場合があります。
ノイズやアーチファクトの影響
体動、呼吸、プローブ圧迫、
設定不良などにより、
偽の血流表示が生じることがあります。
どのような部位で使われるか(例)
心臓(心エコー)
- 弁逆流の評価
- 狭窄部位の血流確認
- 心内シャントの検出
頸動脈・末梢血管
- 動脈硬化による狭窄評価
- 血栓の有無確認
腹部臓器
- 肝腫瘍や腎腫瘍の血流評価
- 門脈血流の確認
乳腺・甲状腺
- 腫瘤内部血流の有無
- 炎症性変化の評価
他のドプラ法との位置づけ
カラードプラは、
血流の「方向」と「広がり」を把握するためのドプラ法です。
- パルスドプラ:血流速度を波形で定量評価
- パワードプラ:低流速・微細血流の存在確認
これらと組み合わせることで、
より正確な血流評価が可能になります。
関連用語
- パルスドプラ
- CWドプラ
- エイリアシング
- PRF(パルス繰り返し周波数)
- ゲイン調整
- 血流アーチファクト
まとめ
カラードプラは、
血流の方向や流れを直感的に可視化できる超音波技術です。
Bモードと併用することで、
形態と血流の両面から評価でき、
心臓・血管・腫瘍診断において
欠かせない基本モードとなっています。











