頸動脈エコー算定の基本|350点の考え方・ドプラ法・記録の整理

頸動脈エコー算定の基本を、令和8年度診療報酬改定後の確認資料に基づいて解説。D215の350点、ドプラ法、同一月の複数回、診療録の記録、健診との違いを整理します。

公開: 約17分

頸動脈エコーの請求を確認するとき、「頸動脈は血管だから下肢血管の点数なのか」「カラードプラを使ったのでドプラ法を追加できるのか」「検査報告書があれば診療録の記載は十分なのか」と迷うことがあります。

確認日である2026年7月20日時点の資料をもとにすると、保険診療で行う一般的な頸動脈の断層撮影法は、D215 2 ロの「その他(頭頸部、四肢、体表、末梢血管等)」350点を基本に整理します。

ただし、実際の算定は点数表の一項目だけで決まるものではありません。検査の目的、実際に行った測定、同一月の回数、診療形態、傷病名や診療録の内容を分けて確認する必要があります。この記事では、初めて確認する人にも追いやすい順番で全体像を説明します。

この記事は医療従事者の学習・業務整理を目的とした情報です。個別の患者さんの診断、治療、請求の可否を判断するものではありません。請求時は、必ず医療機関の医事担当者、最新の公式資料、必要に応じて審査支払機関や地方厚生局などに確認してください。

この記事の結論

令和8年度診療報酬改定後の確認資料では、保険診療で行う一般的な頸動脈エコーは、まずD215「超音波検査」2「断層撮影法(心臓超音波検査を除く。)」ロ「その他(頭頸部、四肢、体表、末梢血管等)」の350点を基本に確認します。ただし、カラードプラやパルスドプラを使用しただけで、ドプラ法の別項目を自動的に追加できるとは限りません。同一月の実施回数、訪問診療に該当するか、保険診療か健診・自費か、検査目的と実施内容が診療録に整っているかを、最新の点数表・通知と施設の請求運用に照らして最終確認してください。

この記事でわかること

  • 一般的な頸動脈エコーで最初に確認する算定区分と350点の位置づけ
  • カラードプラ・パルスドプラの使用と、診療報酬上のドプラ法の違い
  • 同一月に複数回実施した場合、訪問診療時、健診・自費の確認ポイント
  • 算定の根拠を説明しやすくする診療録・検査報告書の記録項目
  • IMTや血流速度などの評価値を、単一の基準値で断定しない理由

頸動脈エコー算定の基本はD215の350点

保険診療で一般的な頸動脈エコーを断層撮影法として行う場合、まずD215「超音波検査」2「断層撮影法(心臓超音波検査を除く。)」ロ「その他(頭頸部、四肢、体表、末梢血管等)」の350点を確認します。

頸動脈は頭頸部の血管に当たるため、通常の頸動脈超音波検査は、胸腹部や下肢血管の区分ではなく、頭頸部を含む「その他」の区分で整理するのが基本です。点数表上、頸動脈専用の独立した検査項目が設定されているわけではありません。

350点は診療報酬上の検査料です。診療報酬は原則として1点10円で計算されるため、検査料だけを単純化すれば3,500円相当ですが、患者さんの窓口負担は保険負担割合、初診料・再診料、同日に実施した他の検査などで変わります。350点をそのまま窓口負担額と説明しないようにします。

ここでいう基本区分は、保険診療として頸動脈の形態や血流を評価する一般的なケースを想定したものです。訪問診療時の断層撮影法、心臓超音波検査、血管内超音波法など、別の条件に該当する場合は同じ扱いになりません。

  • 確認する区分:D215 2 ロ「その他(頭頸部、四肢、体表、末梢血管等)」
  • 基本点数:350点
  • 記録に要する費用:D215の規定を確認
  • 患者負担:保険負担割合や同日に行った診療行為によって変動
  • 対象外になり得る例:健診、人間ドック、自費検査など
D215の主な区分と頸動脈エコーを確認する位置
区分 内容 点数・扱い 頸動脈エコーとの関係
D215 2 ロ (1) 断層撮影法・胸腹部 530点 通常の頸動脈にはそのまま当てはめない
D215 2 ロ (2) 断層撮影法・下肢血管 450点 下肢血管の区分であり、頸動脈とは区別する
D215 2 ロ (3) 断層撮影法・その他(頭頸部、四肢、体表、末梢血管等) 350点 一般的な頸動脈エコーで最初に確認する区分
D215 2 イ 訪問診療時の断層撮影法 400点 訪問診療に該当する条件を別途確認する

具体例

  • 外来で、医師の診療上の必要性に基づき、両側の頸動脈をBモード中心に評価し、プラークや狭窄の有無を確認した場合は、まず頭頸部を含む350点の区分を確認します。左右両側を評価したことだけで、下肢血管の450点に変わるわけではありません。

注意点

  • 点数は改定や通知によって変更される可能性があります。この記事の確認日は2026年7月20日です。
  • 実際の請求では、施設の契約するレセプトシステムや最新の留意事項も確認してください。

例外・適用できないケース

  • 訪問診療時の断層撮影法に該当する場合は、外来の350点とは別に確認します。
  • 心臓超音波検査や血管内超音波法など、検査対象・方法が異なる場合は頸動脈の一般的な整理をそのまま適用できません。

カラードプラを使ったときにドプラ法を追加できるか

検査中にカラードプラやパルスドプラを使用したことだけを理由に、診療報酬上の「ドプラ法」を一律に別算定できるとは限りません。

頸動脈エコーでは、Bモードで血管壁やプラークを観察し、カラードプラで血流の方向や状態を確認し、必要に応じてパルスドプラで血流速度を測定することがあります。しかし、検査機器の機能としてドプラ表示を使用したことと、点数表上のドプラ法の項目に該当することは同じではありません。

D215のドプラ法には、胎児心音観察、末梢血管血行動態検査、脳動脈血流速度連続測定、脳動脈血流速度マッピング法など、対象や目的、測定方法が異なる項目があります。頸動脈の通常検査で行う血流観察が、これらの項目に自動的に該当するとは判断できません。

追加算定を検討する場合は、主たる検査目的、対象血管、実際の測定方法、記録された結果、該当する点数表・通知の要件を照合します。検査室が使用したプロトコル名だけで判断せず、医事課と検査担当者で情報を共有することが重要です。

  • 検査の主目的:形態評価か、血行動態評価か、脳動脈の速度評価か
  • 実施内容:Bモード、カラードプラ、パルスドプラ、連続波ドプラなど
  • 対象:頸動脈か、末梢血管か、脳動脈か
  • 結果:どの血管をどの方法で測定し、どの値や波形を記録したか
  • 最終確認:現行の点数表、留意事項、施設の請求運用
ドプラ使用と算定確認を混同しないための整理
確認対象 検査室での意味 算定上の確認
カラードプラ表示 血流の方向や分布を画像上で観察する 使用しただけでドプラ法の別算定になるとは限らない
パルスドプラ 指定位置の血流速度や波形を測定する 対象血管・目的・方法が点数表の要件に合うか確認する
血流速度の連続測定・マッピング 連続的な速度評価や分布表示を行う 脳動脈など対象と方法の要件を確認する

具体例

  • 頸動脈分岐部のプラークをBモードで観察し、カラードプラで血流を確認しただけの場合、画面上で色を表示した事実だけからドプラ法の追加を決めません。実際の目的と点数表上の該当性を確認します。

注意点

  • 「血管を見た」「ドプラを使った」という一般的な説明は、算定区分を特定する根拠として不十分です。
  • 加算や準用の扱いを検討する場合は、最新の公式資料と審査上の運用を確認してください。

例外・適用できないケース

  • 検査の目的や対象が通常の頸動脈形態評価と異なり、点数表上のドプラ法の要件に該当する可能性がある場合は、個別に確認が必要です。

同一月の複数回・訪問診療・健診を分けて考える

同じ頸動脈エコーでも、同一月の実施回数、訪問診療に該当するか、保険診療以外のサービスかによって確認事項が変わります。

D215などの超音波検査には、同一患者に同一月内で同一検査を2回以上実施した場合、2回目以降を所定点数の90%相当で算定する通則があります。350点を単純計算すると90%は315点ですが、実際のレセプト処理では同一検査の判定や他の項目との関係を確認してください。

「同じ月に2回行った」という事実だけで判断を終えるのも適切ではありません。検査部位、目的、診療形態、急変時の評価、術前・術後の確認など、実施状況が異なる場合があります。請求システム上の判定と診療録を突き合わせます。

訪問診療時の断層撮影法には400点の区分がありますが、患者宅や施設でポータブル装置を使っただけで自動的に訪問診療時の区分になるわけではありません。診療報酬上の訪問診療に該当するか、医師の訪問診療との関係、実施体制、月1回の扱いなどを確認します。

健診、人間ドック、自費検査、労災などは、通常の保険診療と料金体系や請求先が異なります。保険診療の350点を、そのまま健診料金や自費検査の価格として案内することはできません。

  • 同一月の同一検査か
  • 1回目か、2回目以降か
  • 検査部位と目的が同じか
  • 外来、入院、訪問診療のどれに該当するか
  • 保険診療、健診、人間ドック、自費、労災のどれか
状況別に最初に確認する項目
状況 最初に確認すること 注意点
外来の一般的な頸動脈エコー D215 2 ロ (3)の350点 ドプラ法の別算定は別途要件確認
同一月に複数回 同一患者・同一検査か、2回目以降の扱い 目的や診療状況が異なる場合は記録と通知を照合
訪問診療時 診療報酬上の訪問診療に該当するか 患者宅で実施しただけでは区分は決まらない
健診・人間ドック・自費 保険診療ではない契約・料金体系か 350点を自費料金として表示しない

具体例

  • 外来で月初に経過観察のため頸動脈エコーを行い、同月後半に別の臨床状況で再検査した場合は、単純に回数だけを数えず、同一検査の扱いと再検査の医学的理由を確認します。
  • 訪問先でポータブル装置を使った場合も、訪問診療に関する診療報酬上の条件と、医師の診療・指示・記録の関係を整理してから請求区分を判断します。

注意点

  • 315点という計算例は350点の90%を単純計算したものです。実際の請求可否や電算処理を保証するものではありません。
  • 同一月の扱いは、最新の点数表・通知と施設の請求システムで確認してください。

例外・適用できないケース

  • 急変、術前・術後、検査対象や目的の変更など、同一検査として扱うかの確認が必要なケースがあります。

算定の根拠を残す診療録と検査報告書

検査名だけでなく、なぜ実施したのか、どこをどの方法で評価したのか、結果を診療にどう用いるのかが分かる記録を整えます。

頸動脈エコーの算定では、検査報告書だけで医学的必要性や診療との関係が十分に伝わるとは限りません。診療録には症状、傷病名、既往歴、経過、検査目的などを記録し、検査報告書には実際の評価部位・方法・所見を記載するという役割分担が基本です。

報告書の項目は施設のプロトコルに合わせて統一します。一般的には、総頸動脈、頸動脈分岐部、内頸動脈、外頸動脈を確認し、必要に応じて椎骨動脈、IMT、プラーク、狭窄が疑われる部位、血流速度や波形などを記載します。

検査結果の解釈は、採用する標準的評価法、装置、測定部位、患者背景、検査者間差の影響を受けます。IMTや血流速度について、記事や院内資料で単一の数値だけを「正常」「異常」と断定することは避け、施設で採用する評価法と医師の判断につなげます。

  • 診療録:症状、傷病名、既往歴、検査目的、診療上の必要性
  • 検査部位:右・左、総頸動脈、分岐部、内頸動脈、外頸動脈など
  • 断層評価:IMTの測定部位・方法、プラークの部位や性状、狭窄の有無
  • 血流評価:実施したドプラ法、測定部位、速度、波形、血流方向
  • 診療への反映:前回との比較、医師への報告、今後の評価方針
診療録と検査報告書の記録例
記録場所 記載する内容の例 目的
診療録 症状・既往歴・傷病名・検査目的 医学的必要性と診療との関係を示す
検査報告書 評価した血管、左右、Bモード所見 実施した検査内容を明確にする
検査報告書 ドプラ法の種類、測定部位、速度・波形 血流評価の実施内容を確認できるようにする
診療録・報告書 前回比較、所見の要約、医師への報告 結果が診療にどう用いられたかを整理する

具体例

  • 「頸動脈エコー実施」とだけ記載するよりも、「既往歴と今回の症状を踏まえ、頸動脈病変の評価目的で右左の頸動脈を検査。Bモードと必要な血流評価を実施し、所見を報告した」のように、目的と内容が分かる記録の方が確認しやすくなります。実際の記載は施設の様式と医師の判断に合わせます。

注意点

  • 検査担当者が記載できる範囲と、医師が行う診断・最終判断を混同しないでください。
  • 実施者の職種だけで算定可否や診断責任が決まるわけではありません。医師の指示、関係法令、施設内の業務分担、教育体制を確認します。

例外・適用できないケース

  • 椎骨動脈や特殊な血流評価を行う場合は、実施した範囲を明確にし、施設の標準プロトコルと報告様式に沿って記録します。

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算定確認で起こりやすい誤解

頸動脈を見たから下肢血管の450点、ドプラを使ったから別項目を追加、という短絡的な判断は避けます。

頸動脈エコーは、検査名に「血管」が含まれるため、下肢血管の区分と混同されることがあります。しかし、頸動脈は通常、頭頸部を含む「その他」の区分で確認します。

また、検査報告書に血流速度の数値がある場合でも、どの血管をどの方法で測ったかが重要です。数値があることだけで特定のドプラ法の算定要件を満たすとは限りません。

算定の確認では、点数表の文言、検査の実態、診療録の記載を同じケースについて並べて確認すると、検査室と医事課の認識差を減らせます。

  • 誤解:血管ならすべて450点 → 頸動脈は通常、頭頸部を含む350点の区分を確認
  • 誤解:カラードプラを表示したらドプラ法を追加 → 目的・対象・方法・要件を確認
  • 誤解:報告書があれば診療録は不要 → 医学的必要性や診療との関係も記録
  • 誤解:350点は患者の窓口負担額 → 保険割合や他の診療行為で変わる
  • 誤解:健診にも保険点数を適用 → 健診・自費は別の料金体系
迷ったときの確認順
順番 確認する質問 確認資料
1 保険診療として行ったか 診療形態、契約、受付情報
2 主な検査部位はどこか 依頼内容、検査記録
3 断層撮影法以外の方法をどこまで行ったか 検査プロトコル、画像、報告書
4 同一月の同一検査に当たるか 診療日、レセプト、過去記録
5 目的・所見・診療への反映が記録されているか 診療録、検査報告書

具体例

  • 請求前の照合では、依頼票・検査報告書・診療録・レセプトの4点を同じ患者・同じ検査日で確認し、部位や目的の表記に食い違いがないかを見ます。

注意点

  • 点数表の解釈に疑義がある場合、記事の説明だけで請求を確定しないでください。
  • 施設内で判断が分かれる項目は、医事課、検査室、医師の間で確認ルールを作成します。

例外・適用できないケース

  • 労災、自治体の助成、契約健診などは、保険診療の請求ルールと別に確認が必要です。

頸動脈エコー算定を確認する実務フロー

「保険診療か」から始めて、部位、方法、回数、記録、最終確認の順に進めると、点数だけを先に決める誤りを減らせます。

最初に検査の財源・診療形態を分けます。次に頸動脈が主な対象か、下肢血管や胸腹部などを同時に評価していないかを確認します。その後、断層撮影法とドプラ法の実施内容を分け、同一月の回数と訪問診療の該当性を確認します。

最後に、診療録と検査報告書に医学的必要性、部位、方法、所見が残っているかを点検します。算定区分を先に決めて記録を後付けするのではなく、実際に行った検査と診療内容が記録・請求に一貫して反映されているかを確認します。

  • Step 1:保険診療、健診、自費、労災などを区別する
  • Step 2:頸動脈・頭頸部が対象であることを確認する
  • Step 3:一般的な断層撮影法ならD215 2 ロ (3) 350点を確認する
  • Step 4:ドプラ法の追加や加算が要件に該当するか確認する
  • Step 5:同一月の同一検査の回数を確認する
  • Step 6:外来・入院・訪問診療の区分を確認する
  • Step 7:診療録と報告書の目的・方法・結果を照合する
  • Step 8:最新の公式資料と施設の請求運用で最終確認する
請求前チェックリスト
項目 チェック内容 確認できない場合
診療形態 保険診療か、健診・自費などか 料金・請求区分を確定しない
部位 頸動脈・頭頸部であるか 下肢血管など別区分と混同しない
検査方法 断層撮影法、ドプラ法の実施内容 追加項目を自動算定しない
回数 同一月の同一検査か 90%扱いの適用を個別確認
記録 目的・所見・診療への反映があるか 診療録と報告書を補完・確認

具体例

  • 院内教育では、実際の請求を模した架空の患者情報を作るのではなく、個人情報を除いた標準ケースで「部位」「方法」「回数」「診療形態」「記録」を順に確認する演習にすると、職種間で共通の確認手順を作りやすくなります。

注意点

  • この記事は請求の最終判断や返戻・査定の結果を保証するものではありません。
  • 法令、点数表、通知、学会資料は更新されるため、運用開始前に最新版を確認してください。

例外・適用できないケース

  • 施設独自の契約や自治体・労災の運用が関係する場合は、保険診療の一般論だけでは判断できません。

頸動脈エコー算定に関するFAQ

よくある質問は、350点の対象範囲、ドプラ法、複数回、訪問診療、健診の5点に集約できます。

算定の疑問は、検査室での手技と診療報酬上の区分が混ざることで生じやすくなります。以下では、一般的な確認方法を示しますが、個別の請求は最新資料と施設の担当部署で確認してください。

FAQの要点
質問 回答の要点
頸動脈エコーは何点ですか? 一般的な保険診療の断層撮影法では、まずD215 2 ロ (3)の350点を確認します。
カラードプラを使えば追加算定できますか? 使用しただけでは一律に判断できず、目的・対象・測定方法・点数表上の要件を確認します。
同じ月に2回行った場合は? 同一患者・同一月・同一検査の2回目以降は、所定点数の90%相当の扱いを確認します。
自宅で行えば400点ですか? 患者宅で実施しただけでは足りず、診療報酬上の訪問診療時に該当するかを確認します。
健診も350点ですか? 健診・人間ドック・自費検査は通常の保険診療と別の料金体系です。

注意点

  • FAQは一般的な整理であり、患者個人の請求額や医療機関の請求可否を示すものではありません。

例外・適用できないケース

  • 労災、自治体助成、契約健診、在宅医療などは別の確認が必要です。

よくある質問

Q1. 頸動脈エコーの算定は何点ですか?

A. 確認日である2026年7月20日時点では、保険診療で行う一般的な頸動脈の断層撮影法は、D215 2 ロ (3)「その他(頭頸部、四肢、体表、末梢血管等)」の350点を基本に確認します。訪問診療時、同一月の2回目以降、別のドプラ法の要件に該当する場合などは別途確認が必要です。

Q2. 頸動脈エコーでカラードプラを使ったら、ドプラ法を追加算定できますか?

A. カラードプラを使用した事実だけでは、一律に追加算定できるとはいえません。検査目的、対象血管、実際の測定方法、記録、D215のドプラ法に関する要件を照合してください。

Q3. 同じ月に頸動脈エコーを2回実施した場合はどうなりますか?

A. 同一患者に同一月内で同一検査を2回以上実施した場合、2回目以降は所定点数の90%相当で算定する通則があります。ただし、検査目的や部位、診療状況が異なる場合の扱いは、最新の通知と施設の請求運用で確認します。

Q4. 訪問先で頸動脈エコーを行えば400点ですか?

A. 患者宅や施設でポータブル装置を使用しただけで、訪問診療時の400点になるとは限りません。診療報酬上の訪問診療への該当性、医師の訪問診療との関係、実施体制、記録、月1回の扱いを確認してください。

Q5. 頸動脈エコーの検査報告書があれば診療録は不要ですか?

A. 検査報告書だけでは不十分になり得ます。診療録には検査目的、症状や傷病名、診療上の必要性、結果を診療にどう用いたかを記録し、報告書には実施した部位・方法・所見を整理することが重要です。

Q6. 健診の頸動脈エコーも350点で請求しますか?

A. 健診や人間ドック、自費検査は、通常の保険診療とは料金体系が異なります。350点は保険診療上の検査料の区分であり、健診や自費検査の料金を直接意味しません。

まとめ

この記事の要点

  • 一般的な保険診療の頸動脈エコーは、まずD215 2 ロ (3)の350点を確認する。
  • 頸動脈は通常、下肢血管450点ではなく、頭頸部を含む「その他」の区分で整理する。
  • カラードプラやパルスドプラを使用したことと、ドプラ法を別算定できることは同じではない。
  • 同一月の同一検査の2回目以降は、所定点数の90%相当の扱いを確認する。
  • 訪問先で実施しただけでは訪問診療時の区分にならず、診療報酬上の条件を確認する。
  • 健診・人間ドック・自費検査は、保険診療の350点とは別の料金体系である。
  • 診療録には医学的必要性と診療との関係、報告書には実施部位・方法・所見を残す。
  • 算定の最終判断は、最新の公式資料、医事担当者、施設の請求運用をもとに行う。

参考資料

  1. 診療報酬情報提供サービス・令和8年度診療報酬点数表に関する厚生労働省資料厚生労働省

    参照内容:D215超音波検査の断層撮影法、頭頸部を含むその他の区分、訪問診療時の区分、同一月の複数回実施に関する確認の基礎資料。

  2. 超音波による頸動脈病変の標準的評価法・追補版日本超音波医学会 / 2025-05-28

    参照内容:頸動脈エコーにおける標準的な評価方法や、測定値を解釈する際に施設の評価法を確認する根拠。

  3. 日本超音波医学会 頸動脈に関する標準的評価法資料日本超音波医学会

    参照内容:頸動脈の評価項目や記録内容を整理する際の学会資料。

  4. 日本超音波医学会 超音波検査士制度に関する情報日本超音波医学会

    参照内容:超音波検査に関する教育・資格情報を確認する資料。資格の有無と診療報酬請求の可否を同一視しないための参照情報。


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