エイリアシングについて

用語集

エイリアシング

エイリアシングとは

エイリアシング(Aliasing)とは、
実際の血流速度が測定可能な上限であるナイキスト限界を超えた際に、
血流の方向や速度が誤って表示される現象です。

主に、
パルスドプラやカラードプラで発生します。

原理(しくみ)

パルスドプラでは、
超音波の送信と受信を、
一定の間隔で繰り返しています。

この送信間隔は、
PRFによって決まります。

この方式では、
測定可能な最大ドプラ周波数は、
PRFの半分までに制限されます。
これをナイキスト限界と呼びます。

実際の血流速度が、
このナイキスト限界を超えると、
周波数情報が折り返されて処理されます。

その結果、
本来とは逆方向の血流として表示されます。
これがエイリアシングです。

画像上の特徴

カラードプラ

高速血流部で、
赤と青が混在した
モザイク状の表示が現れます。

狭窄部や噴流部では、
急激な色の反転として
描出されやすくなります。

スペクトラムドプラ

波形が、
上下に折り返されて表示されます。

ベースラインを越えて、
反転した波形が出現します。

出現しやすい条件

PRFが低い場合
測定深度が深い場合
高速血流が存在する場合
角度補正が不適切な場合

これらの条件では、
エイリアシングが起こりやすくなります。

対処法(実践)

まず、
PRFを上げることで、
ナイキスト限界を引き上げます。

測定深度を浅くすることも、
有効な方法です。

表示上の対処として、
ベースラインを移動する方法があります。

また、
角度補正を適正に行うことも重要です。

非常に高速な血流を評価する場合は、
連続波ドプラに切り替えます。

なお、
ベースライン移動は、
見かけ上の改善に過ぎず、
物理的な限界を解決する方法ではありません。

PRFとの関係(整理)

PRFが高くなると、
ナイキスト限界が上がり、
エイリアシングは起こりにくくなります。

PRFが低くなると、
ナイキスト限界が下がり、
エイリアシングは起こりやすくなります。

深部測定では、
PRFが制限されるため、
同じ血流速度でもエイリアシングが
起こりやすくなります。

臨床での意味

エイリアシングは、
狭窄や逆流の存在を示唆する
重要なサインとなります。

一方で、
誤表示であるため、
定量評価には適しません。

正確な最大血流速度を
測定する必要がある場合は、
連続波ドプラを用います。

注意点

エイリアシングが見られた場合でも、
必ずしも異常血流とは限りません。

設定条件によって、
生じている可能性があります。

そのため、
設定を調整して消失するかどうかを、
必ず確認することが重要です。

まとめ

エイリアシング(Aliasing)とは、
PRFの制限により、
血流速度が誤って表示される現象です。

ナイキスト限界が重要な概念となります。

高速血流、深部測定、低PRFの条件で
起こりやすくなります。

PRF調整や、
連続波ドプラへの切り替えによって、
適切に対応することができます。ドプラ評価では、
エイリアシングを正しく見抜き、

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