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音響カップリングとは
音響カップリングとは、
超音波を効率よく体内へ伝えるために、
プローブと皮膚の間に存在する空気を排除し、
音波の伝達を確保することを指します。
超音波検査において、
空気は最大の障害物です。
そのため、
超音波用ゼリーを使用して空気を除去し、
音波を確実に体内へ伝達させます。
なぜ音響カップリングが必要なのか
超音波は、
音響インピーダンスの差が大きい境界面で、
強く反射される性質があります。
空気と皮膚の間には、
非常に大きな音響インピーダンス差があります。
その結果、
超音波のほとんどが反射され、
体内へ十分に伝わりません。
この状態では、
画像が黒くなるノイズが増加する
構造が描出されないといった問題が生じます。
音響カップリングの仕組み
超音波用ゼリーは、
プローブと皮膚の間の空気を排除します。
さらに、
両者を密着させ、
音波を効率よく伝える役割を担います。
ゼリーは、
音波を体内へ導くための
媒介物として機能しています。
カップリングが不十分な場合の画像所見
音響カップリングが不十分な場合、
さまざまな画質低下が生じます。
表在部が描出されない
不自然な高エコーラインが出現する
画像が途切れて見える
偽の音響陰影が現れる
これらは、
装置の不具合ではなく、
カップリング不足が原因であることが
多く見られます。
臨床での重要性
音響カップリングは、
単なる準備作業ではありません。
- 表在病変の描出精度
- 血流評価の正確性
- 微細構造の観察能力
これらすべてに、直接影響します。
特に、
リニアプローブを用いた表在構造の評価では、
カップリングの質が画質を大きく左右します。
実践的なポイント
ゼリーは、
十分な量を使用します。
プローブと皮膚を、
しっかりと密着させます。
凹凸のある部位では、
プローブの角度を微調整します。
空気が入り込んでいないかを、
常に確認することが重要です。
深部構造よりも、表在構造の方が、
カップリングの影響を
受けやすい点に注意します。
水浸法(ウォーターバス法)
指や、
非常に浅い部位の観察では、
水を介して評価する方法が
用いられることがあります。
この方法も、音響カップリングを
改善する手段の一つです。
まとめ
音響カップリング(Acoustic Coupling)とは、
超音波を効率よく体内へ伝えるために、
空気を排除する操作です。
空気は、
超音波にとって最大の障害となります。
ゼリーは、
音波を伝達するための
重要な媒体です。
カップリング不足は、
画質低下の大きな原因となります。
適切な音響カップリングは、
超音波検査を成立させるための
最も基本で重要な前提条件です。












