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逆流とは
逆流(Regurgitation)とは、
本来一方向に流れるべき血液が、
弁や血管の機能不全により
逆方向へ流れる状態を指します。
主に心臓弁膜症や、
一部の血管病変で認められます。
超音波ドプラ検査により、
逆流の有無や程度を評価します。
逆流は、
その量や速度、持続時間によって
重症度が異なります。
循環動態に大きな影響を及ぼす、
重要な所見です。
逆流が起こる仕組み
逆流は、
弁の閉鎖不全によって生じます。
僧帽弁や三尖弁などの閉鎖不全
弁の変性や石灰化
弁輪の拡大
圧較差の異常
これらが原因となり、
収縮期または拡張期に
逆方向の血流が生じます。
超音波での逆流評価方法
カラードプラ
カラードプラでは、
- 逆流ジェットの有無
- 逆流の方向
- 逆流範囲
を視覚的に評価します。
逆流は、
本来の順行流とは
反対方向の色として表示されます。
スペクトラムドプラ
スペクトラムドプラでは、
- 逆流速度
- 逆流の持続時間
- 逆流のタイミング
を定量的に評価します。
逆流速度から、
圧較差を推定することも可能です。
逆流の画像上の特徴
カラードプラでは、
モザイク状の高速ジェットとして
描出されることがあります。
スペクトラムドプラでは、
ベースラインを越える
反転波形として表示されます。
高速で乱流を伴うことが多い点も、
特徴の一つです。
重症度評価の考え方
逆流の重症度は、
単一の指標ではなく、
複数の所見を総合して判断します。
- 逆流ジェットの広がり
- 最大逆流速度
- 逆流時間
- 心腔拡大の有無
これらを組み合わせて評価します。
代表的な弁逆流
僧帽弁逆流
僧帽弁逆流では、
左心室から左心房へ血液が逆流します。
心房拡大や肺うっ血の
原因となることがあります。
三尖弁逆流
三尖弁逆流では、
右心室から右心房へ血液が逆流します。
右心系圧の評価にも利用されます。
大動脈弁逆流
大動脈弁逆流では、
拡張期に大動脈から左心室へ血液が逆流します。
左室容量負荷の増大を招くことがあります。
設定と評価時の注意点
PRFを適切に設定することが重要です。
角度補正も正確に行います。
エイリアシングを、
逆流と誤認しないよう注意します。
高速逆流ジェットでは、
パルスドプラでは測定が困難なため、
連続波ドプラを併用することが多くなります。
臨床での意味
逆流は、
弁機能障害の重要な指標です。
心不全リスクの評価や、
治療介入の判断材料として
重要な情報を提供します。
まとめ
逆流(Regurgitation)とは、
血液が本来と逆方向へ流れる現象です。
カラードプラで
存在や方向を確認し、
スペクトラムドプラで
速度や持続時間を評価します。
重症度は、
総合的に判断することが重要です。
逆流の正確な評価は、
心エコー検査において
非常に重要な役割を担います。












