等容拡張期とは
等容拡張期とは、
心室が拡張を開始するが、まだ血液が流入していない時期を指します。
この時期は、
心室の容積が変化しないまま
圧力が低下する
という特徴があります。
「等容」の意味
等容とは、
容積(volume)が変わらない状態を意味します。
つまり、
- 血液が外へ出ない
- 血液がまだ流入しない
状態です。
そのため、
心室内の血液量は一定に保たれています。
等容拡張期の流れ
等容拡張期は、
駆出期の直後に始まります。
このとき、
大動脈弁、肺動脈弁が閉じ、
僧帽弁、三尖弁はまだ閉じています。
つまり、
すべての弁が閉じた状態になります。
これは、
等容収縮期と同様の特徴です。
この時期に起こる変化
等容拡張期では、
心室筋が弛緩(リラックス)し始めます。
その結果、
心室内圧が急速に低下します。
しかし、
まだ心房圧より高いため、
血液は流入してきません。
充満期との関係
心室内圧が、
心房圧より低くなると、
僧帽弁、三尖弁が開きます。
ここから、
急速流入期(充満期)へ移行します。
心電図との関係
等容拡張期は、
主にT波の直後に始まります。
これは、
心室の再分極の後に、
心室の弛緩が始まるためです。
心音との関係
等容拡張期の開始時には、
第Ⅱ心音(S2)が発生します。
これは、
大動脈弁、肺動脈弁が閉じる音によるものです。
評価のポイント
等容拡張期は、
心室の弛緩が始まる重要な時期です。
この時期は、
血液の流入がまだ始まっていないにもかかわらず、
心室内圧が急速に低下するという特徴があります。
そのため、
心室の弛緩能力を理解するうえで
重要な段階となります。
また、
等容拡張期は、
駆出期、充満期とのつながりを理解するうえでも
重要な役割を持っています。
この時期の理解は、
心周期の後半の流れを
正しく把握するための基礎となります。
まとめ
等容拡張期は、
心室が拡張を開始するが
血液がまだ流入していない時期です。
- すべての弁が閉じている
- 心室内圧が急速に低下する
- 容積は変化しない
- 充満期へ移行する準備段階となる
等容拡張期を理解することで、
心周期の後半の流れを
正確に理解できるようになります。












