散乱

公開: 更新: 約3分

散乱とは

散乱(Scattering)とは、
超音波が微細な構造物に当たった際、
さまざまな方向へ
不規則に反射される現象です。

実質臓器にみられる
きめ細かなグレー調は、
この散乱によって形成されます。

なぜ散乱が起こるのか

散乱は、
次の条件で起こりやすくなります。

  • 反射体が超音波の波長より小さい
  • 表面が不規則である
  • 組織構造が均一でない

代表例は、
肝臓や脾臓などの実質臓器です。

これらは微細構造を多数含み、
超音波が一方向ではなく拡散的に返ってきます。

散乱と反射の違い

反射は、
大きく平滑な境界で起こります。

  • 方向性が一定
  • 角度依存性が高い
  • 境界が明瞭に描出される

散乱は、
微小で不規則な構造で起こります。

  • 多方向へ拡散する
  • 角度依存性が低い
  • 均一なグレー調を形成する

実質臓器が
角度を変えても見えるのは、
散乱の特性によるものです。

散乱の原理(簡易)

超音波が微小構造に当たると、
音波は細かく分割され、多方向へ広がります。

その一部がプローブへ戻り、
弱いが安定した信号として受信されます。

これが実質臓器の
均一なエコーテクスチャを形成します。

画像上での特徴

  • 均一なグレー階調
  • 境界が明瞭でない
  • 角度を変えても大きく変化しない

肝実質・脾実質・腎実質が典型的な例です。

周波数との関係

散乱は周波数に依存します。

  • 高周波では散乱が増加する
  • テクスチャが細かく見える
  • 低周波では散乱が減少する
  • 画像がやや粗くなる

周波数選択は、
実質評価の質に影響します。

散乱と病変評価

散乱の変化は、
病変評価にも活用されます。

散乱が増加する例

  • 脂肪肝
  • 線維化

実質が粗く、
高エコーに見える傾向があります。

散乱が減少する例

  • 囊胞

内部は無エコーに近くなります。

散乱とアーチファクト

散乱は、
正常画像形成に必要な現象です。

一方で、

  • 過剰な散乱
  • ノイズの増加

として問題になることもあります。

ハーモニックイメージングは、
不要な散乱成分を抑える技術の一つです。

まとめ

散乱(Scattering)とは、
微細構造によって
超音波が多方向へ拡散する現象です。

  • 実質臓器のグレー調を形成する
  • 角度依存性が低い
  • 周波数の影響を受ける

散乱を理解することで、
正常実質と病的変化の
見分けがより明確になります。

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参考資料・根拠

    更新・訂正履歴

    執筆・編集・確認

    sashi

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