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「訪問診療でエコー検査をしたのに算定できなかった…」
あなたはそんな経験をしたことはありませんか。
訪問診療のエコー算定 は、外来と似ているようで、
実はまったく異なるルールが存在します。
理解が曖昧なままだと、本来算定できるはずの点数を逃すことにつながり、
医療機関にとっても大きな損失になりかねません。
正しく算定するためには制度の理解だけでなく、
現場で生じやすい“運用の落とし穴”を知っているかどうか が非常に重要です。
この記事では、訪問診療におけるエコー算定の基本と、
つまずきやすいポイントを医療従事者向けにわかりやすく整理して解説します。
訪問診療のエコー算定の基本
訪問診療で実施する超音波検査は、
外来と同じように算定できます。
ただし、訪問診療には “検査室” がないため、
エコーを算定する際には 医学的必要性の明確化 と 記録の整備 が外来以上に求められます。
●算定の必須条件
- 医学的に必要である理由がカルテで示されていること
- 検査結果が診断・治療にどう反映されたか記録されていること
実施しただけでは点数にならず、
診療との結びつきが客観的に示されているかが重要です。
よくある落とし穴①
医学的必要性の記載不足
訪問診療では、
「症状が変わったから念のためエコーをしておこう」という場面がよくあります。
しかし算定上は、この“念のため”だけでは根拠が弱く、
査定の対象となりやすい部分です。
医学的必要性として示すべき内容の例:
- 浮腫 → 心不全・腎機能悪化の疑い
- 呼吸苦 → 心機能評価が必要
- 体重増加 → 心不全や腹水の可能性
つまり、症状 → 疑う病態 → 検査目的 をセットにすることが重要です。
さらにカルテには、
- 所見
- 医師の判断
- その後の診療でどう活用したか
まで記載することで算定の妥当性が高まります。
よくある落とし穴②
包括管理料に含まれると誤解してしまう
訪問診療は包括管理料が多いため、
「超音波検査も含まれている」と誤解されがちです。
しかし実際は、超音波検査は包括されていません。
必要性が明確で、所見をきちんと記録していれば 別途算定が可能 です。
ただし、算定できる部位や条件には制限があり、
理由づけが弱いと 査定されることもあります。
詳しいルールは一度確認しておくと安心です。
よくある落とし穴③
だれが検査したのか曖昧になっている
訪問診療では、医師だけでなく臨床検査技師が同行して検査を行うケースも増えています。
その際に重要なのは、
- だれがエコーを実施したか
- だれが診断に使用したか
- どのように情報共有されたか
という 診療の流れが明確に残されているか です。
超音波検査は「画像を撮る」だけではなく、
診断価値のある情報を提供する行為 であるため、
この一連の流れが算定の判断に関わります。
訪問診療では“病院とは異なる技術力”が求められる
訪問診療の現場には、病院とは異なる制限があります。
- 十分に照らせない照明
- 狭くて動きづらい空間
- 患者の体位が制限される
- 持参できる機器に限りがある
こうした環境では、以下の力が特に重要になります。
- 限られた環境でも必要画像を確実に描出する技術
- 短時間で診断に必要な所見を整理する能力
- 症状変化に応じた検査提案力
訪問診療で強いエコー技術を持つことは、
診療の質を高め、適切な算定にも直結する重要なスキルです。
SASHIでは「走査法」を徹底して指導
訪問診療では ポータブルエコー を使うケースが大半です。
しかしポータブル機は、
- 視野が狭い
- 出力が弱い
- 描出の安定性に差が出やすい
といった特徴があり、正確な走査法が身についていないと
安定した画像が出せません。
SASHIでは、まず 据え置き型エコー を使って
走査法の基礎を徹底的に練習します。
- 体位や角度による変化
- 走査法の癖の修正
- 必要所見を外さない視点づくり
こうした基礎を据え置き機で固めた上で、
訪問で使うポータブル機に応用する 流れが最も効率的です。
実際の受講者の中には、
「普段訪問で使っているポータブル機を持ち込み、
SASHIの据え置き機と比較しながら練習する」方も多く、
訪問現場での再現性が大きく向上しています。
現場で使える超音波スキルを確実に伸ばすために
訪問診療向けのエコー技術は座学だけでは身につかず、
個々の課題に合わせて学ぶことが不可欠です。
SASHIのマンツーマンセミナーでは、
- エコーの基礎から学びたい
- 訪問診療や地域医療で役立つスキルを身につけたい
- ポータブル機での実践力を鍛えたい
といったニーズに応じて、
あなたの走査法・課題に合わせた完全個別指導 を行っています。
「どこから学べばいいのかわからない」
そんな相談も歓迎しています。
まとめ:訪問診療のエコー算定を確実にするために
訪問診療でエコー算定を成功させるには、
- 医学的必要性の明文化
- 診療への反映を記録
- 誰がどう診断に関与したか明確にする
- ポータブル環境でも再現性のある走査法を身につける
この4つが欠かせません。
訪問診療では、技術の差が診断の質だけでなく、
算定の正確さにも大きく影響します。
SASHIの実技セミナーは、
あなたが訪問の現場で迷わずエコーを活用できるよう
必要な技術と判断力をマンツーマンでサポートします。
興味があれば、公式LINEからお気軽にお問い合わせください。
あなたの訪問診療が、より安全で確実なものになりますように。












