あなたは便秘で苦しむ患者さんのケアに
もっと役立つ方法があればと思ったことはありませんか?
特に高齢者や長期入院の患者さんにとって、
便秘は生活の質を大きく左右する重要な課題ですよね。
近年、看護や臨床の現場で注目されているのが
エコーを用いた便秘の観察です。
ただ便秘エコーは診療報酬の算定項目に含まれていないため
報酬対象外となってしまいます。
この点で戸惑っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、便秘に対するエコー活用の現状と、
診療報酬の位置づけ、
そして制度にとらわれずに学ぶ意義について
整理してお伝えします。
便秘にエコーを使う目的とは?
便秘症の評価には、問診や触診、
排便記録などが従来から用いられてきました。
そこにエコーを加えると、腸管内の便の
位置や貯留の状態を直接確認でき、
より具体的な観察が可能になります。
特に腹部の膨満感や排便困難の原因が
「便の滞留」なのか「他の消化器疾患」
なのかを区別する助けになる点は、
現場にとって非常に大きな価値があります。
診療報酬の仕組みと「便秘エコー」の扱い
診療報酬制度は、あらかじめ定められた
検査や処置に点数が与えられ、
その点数が医療機関の収益となる仕組みです。
ただし、便秘だけを目的とした「便秘エコー」
という算定項目は存在していません。
腹部超音波検査の一部として算定することは
可能ですが、診断名や目的が合致しなければ
報酬対象とはならないのです。
そのため診療報酬を直接的に得ようとするのは現実的ではなく、
制度上は対象外と理解しておく必要があります。
報酬対象外でも学ぶ価値がある理由
一見すると、診療報酬につながらない検査を学ぶ意味は
薄いと感じるかもしれません。
ですが実際には、便秘に対するエコー活用には
大きなメリットがあります。
- 患者さんの苦痛を早期に軽減できる
- 下剤や摘便の判断に客観的根拠を加えられる
- 多職種間で情報を共有しやすくなる
- 医療安全のリスクを減らせる
つまり、収益のためではなく、
患者さんの安全と快適さのために役立つツールとして
価値を発揮するのです。
今後の医療現場で求められる視点
高齢化が進む中で、慢性的な便秘のケアは
より重要なテーマになっています。
薬剤調整だけでは解決できないケースも多く、
エコーによる可視化は現場の判断を後押しします。
診療報酬に直結しないとしても、
患者満足度の向上や、不要な処置の回避に
つながれば、施設全体の評価を高める要素になるでしょう。
学ぶ環境をどう整えるか
便秘に対するエコーの実技は、
独学だけではなかなか身につけにくいものです。
基礎から正しい方法を学び、練習を重ねる
ことで初めて臨床で活かせる力になります。
SASHIでは、臨床検査技師や医師だけでなく、
看護師やそのほかの医療従事者に向けた実技セミナーを提供しています。
オーダーメイドの内容で、あなたが現場で
直面している課題に合わせて学べるのが特徴です。
制度の枠にとらわれず、患者さんのために
できることを広げたいと思うなら、
こうした学びの場を活用していただくのもひとつの方法です。
まとめ
便秘に対するエコーは診療報酬制度上は対象外ですが、
患者ケアに役立つ実践的な観察手段です。
「診療報酬」という言葉に
惑わされるのではなく、制度の正しい位置づけを
理解した上で、学ぶ価値を見出すことが大切だと思います。
もし、あなたが日々のケアで便秘対応に
悩んでいるなら、エコーを活用した新しい
視点を取り入れてみてください。
そして学びのステップを進めたいときは、
ぜひSASHIのセミナーを参考にしてみてくださいね。












